憂国の花束

右でも左でも無く、上でも下でも無く。

祖国日本よ! 誇り高くあれ。

「ここらで見せておかねば」「ちゃんとやるから黙ってろ!」

2021-06-24 22:46:46 | 皇室
陛下が五輪への懸念を表明したというニュースが駆け巡った一日。
「国民に寄り添う天皇」をコンセプトとしている以上、五輪への懸念を表明しておかないわけにはいかなかったのでしょう。

先ずは宮内庁長官が発表。

「陛下は開催で感染拡大しないか懸念と拝察」宮内庁長官
6/24(木) 15:40配信 朝日新聞DIGITAL
天皇陛下が名誉総裁を務める東京五輪・パラリンピックについて、宮内庁の西村泰彦長官は24日の定例会見で、陛下が新型コロナウイルスの感染状況を心配しているとし、「開催が感染拡大につながらないか、ご懸念されていると拝察している」と述べた。 

五輪の開会式が近づく中での考えを問われ、そう言及した。西村長官は「私が肌感覚として受け止めているということ」とし、「直接そういうお言葉を聞いたことはない」と説明した。

名誉総裁という立場で、”五輪開催中止を望んでいる”とも取られかねないような踏み込んだことを”あの陛下”がよく言えたものだと一瞬驚いたが・・・。
なーんだ。陛下が仰せになられたのではないんかーい!笑。

ネットで「さすが国民に寄り添う天皇の大御心」と歓迎するコメントが行き交う中、加藤官房長官が慌てて火消し。

加藤長官「宮内庁長官自身の考え方」
6/24(木) 17:08配信 日テレニュース24
宮内庁長官が「天皇陛下は、オリンピック・パラリンピックの開催が新型コロナウイルスの感染拡大につながらないか、懸念されていると拝察する」と述べたことについて、加藤官房長官は24日午後の会見で「宮内庁長官自身の考え方を述べたと承知している」と述べました。

 西村宮内庁長官の「オリンピック・パラリンピックの開催は感染拡大につながらないか懸念されていると拝察している」との発言は、天皇陛下が発言されたものではなく、西村長官が自らの考えを示したものだという認識です。

 加藤官房長官は、その上で「引き続き、関係者と緊密に連携しつつ、安全安心な環境を確保することを最優先に大会に向けた準備を着実に進めていきたい」と強調しました。

さらに大会組織委員会の武藤敏郎事務総長がダメ押し。

「最善尽くす」と組織委の武藤事務総長 宮内庁長官発言に
6/24(木) 19:08配信 産経新聞
天皇陛下が東京五輪・パラリンピックの開催で新型コロナウイルス感染拡大につながらないかと懸念されていると「拝察」するとした宮内庁の西村泰彦長官の発言について、大会組織委員会の武藤敏郎事務総長は24日、東京都内で取材に応じ、「私どもは国民のみなさま、都民のみなさまの不安がないような、安全安心な大会を開催することが責務なので、その実現に向けて最善を尽くしたい」と述べた。 

武藤氏は「(西村氏の発言は)一般的な話で、現状どこかに問題点があるということではないと理解している」とも語った。

さて・・・と。
西村発言の「直接には聞いていない。」は、どう解釈したものでしょうか。
*陛下のそれらしい言動を人づてに聞いた。
*西村長官個人的判断による忖度。

加藤官房長官は「西村長官の個人的な考え」と切り捨てたが、武藤事務総長の見解は少々ニュアンスが違う。
「西村長官が言う懸念とは国民の多くが感じている漠然とした不安と同じもの、現状どこかに問題点があるわけではない。」
<当然不安はあるでしょうが>。と、国民に寄り添う天皇をアピールしたい者にも多少配慮をしたというところか。

どちらにしも<国民に心を寄せ、寄り添う天皇>をアピールしたい者とオリンピックを盛り上げたい者とのせめぎ合い、の一日だったようです。