石井と金本の勇姿を…目に焼き付けに行った。
あの若々しいプレースタイルを、両軍の選手はどう思い…どう感じたのか?
石井の9回を戦い抜いた集中力は、まさしく準備の賜物である。
彼のすべてを見て思ったのは、「一流選手は9回まで全てのドラマが描ける」ということ。
一瞬たりとも気を抜くことなく、試合へ集中する精神力…さすがは石井琢朗ここにありだ。
7月に登録抹消になり…なぜ野村監督が彼を起用しなかったのか?これが非常に悔やまれる。
彼のような存在を戦力として無視し続けたのは、カープの試合放棄に等しい。
昨日の働きは現役最後のプレーでなく、彼の無言の意地に思えた。
恐らく彼が指導者になった暁には、野村謙二郎とは対極的な采配や人身掌握を行い、松田オーナーは生涯に渡り後悔することになるだろう。
恐らく石井監督が誕生すれば、ベテランや中堅に若手をうまく融和させ、ペナントレースを逆算し戦略を建てるであろう。
疲れの出た選手を休ませ、状態のいい選手で勝ちを拾い続ける戦い。
もし野村謙二郎が、好き嫌いなく、そのように融和策を取っていれば…少なくとも下位争いを演じる失態もなかっただろうが、残念ながら彼にはそのような器量はない。
広島東洋カープは、とても惜しい人材を失ったものである。
石井琢朗は、これからも野球界に携わっていくであろうが、広島カープが現状の体質のままであれば、彼が再び赤く染まることはないであろう。
昨夜彼が語った…「思うように花は咲かせられなかった」
この言葉を耳にした瞬間…広島での終わりを告げたように聞こえたのは、私の錯覚ではなかろう。
石井琢朗選手の24年間…本当にお疲れさまでした。と言いたい。