この人…本当に良い人だったんだと知らされる。
今日の中国新聞もそうだが、バリントンも口しにした。
「コーチと選手には本当に感謝している」
いまの選手気質は昔と違うとは言うだけに、日ハムの栗山監督や大野さんのように、人身掌握をうまくこなす人が指導者向きなのかも知れない。
あめとムチの使い方…これが本当に重要なんであろう。
この3年間…野村監督と共に指導者の道を歩んだのだが、最初は口うるささで二人とも嫌われていたらしい。
マウンドからベンチに帰った投手に、「何で打たれたんだ?」とか「何で逃げるんだ」などと、交互に叱責を繰り返した一年目。
二年目はその反省からか、大野さんは優しく諭す口ぶりに変化したらしい。
しかし監督は…その変貌が気に入らなく、メリハリな態度を要求したんだろう。
大野さんからすると、いつもガミガミでは選手が萎縮し、持ち味を発揮できないため伸び伸びおだてながら、たまに叱るという方法を取ったんだろうが、終いには監督が口出しし選手の士気を低下させ、独断起用も加速した。
そこから犬猿の仲になり、昨年終了後…大野さんの退団表明。
ここはオーナーの慰留で持ちこたえたが、大野さんは「結果どうあれ、今年で退団させてください」とハッキリ意思表示していたんだと思う。
シーズン序盤…抑えのサファテの出番で何を考えたかミコライオ投入。
結果逆転負け…
これにはさすがの大野さんも激怒したようである。
前の日…甲子園で打たれたサファテは相当に荒れ狂ったらしい。
それをうまくなだめて丸く治めたのは、大野さんに山内と石井。
あの監督は無視を決め込んだんだと思う。
それでなくてもシーズン開始前・・・
オープン戦でピリッとしない投手陣に対して、あのバカ監督はこう抜かした。
「投手陣も投手コーチも、まだキャンプ中なんでしょうね」
あの一言は、大いに波紋を呼んだ。
またあのバカ発言で…投手陣は「見てろよ…」の反発心が起こった。
交流戦で逆転負けを喫したときのマエケンの一言を覚えておられるであろう。
「こんな戦いを続けていてはダメ」
そのようなことを彼は口にした。
一部にはマエケンだからペナルティがなかったと言う者がいたが、そうではない。
マエケンが口にしないとチームは崩壊寸前まできていた。
あの時期…監督の采配ミスが続出しなければ、クライマックスに間違いなく進出していた。
投手起用や終盤の守備固め…すべてが専門性を持たない監督が独断で行い、結果はすべて裏目に出た。
その後、記者に囲まれ口から出るのは…自らの采配批判でなく、選手を奈落に突き落とす批判の繰り返し…
これではベンチのコーチや選手はたまったものではない。
しかしながら、このままではいけないと…活を入れ続けたのが石井。
彼の指導力と行動力で、再度ナインは心を入れ替え発奮した。
栗原や東出、そしてニックまで欠きながら…岩本が爆発し、迎は覚醒し、ナインは大きく盛り上がった。
そんなことは知ってか知らずか、監督は明けても暮れても堂林…堂林…と、まるで個人競技のスポーツと勘違いするように、全体練習でも堂林に付きっ切りであった。
これには…多くの選手が呆れていたんだと思う。
堂林には100%のチャンスがあり、他の選手には全くない状況…
これでチームがまとまるワケはない。
堂林自身もすごく辛かったと思う。
よくここまで頑張ったと…その精神力を褒めてやりたい。
一歩間違えば、堂林もつぶされていたかも知れない。
さて大野さんに話を戻そう。
今回のコーチ評価…ファンの人が思う以上に、他球団の評価はあがっている。
解説者の仕事に戻るとの話であったが、ある球団が…オファーを出したとも聞く。
私個人は…その球団でまた評価をあげてほしいと願うのだが…
大野さんの今後のこともある。
このことは…11日に灰皿猫さんと予想してみたいものである。