100万パワーズ日記

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こんなんしたいだけ

2005年08月18日 | RYOTA
今日も甲子園はよく晴れて、球児達の汗が眩しく光っていた。そんな中ひときわ輝きを魅せるのが大阪桐蔭の4番、平田である。高校生にしては独特のスイングを持つ彼が今日、灼熱の甲子園で爆発した。まず満員のスタンドをだまらせたのが二回、左翼に向かって高々と打ち上がった打球はあわやフライアウトかと思われた。しかし彼の打球はそのままスタンドイン。東北サイド傾きかけていた流れを、彼の一発で一気に引き戻した。すると四回、今度は左中間へ打った瞬間それとわかるライナー性の一発。湿りがちの打線の中、彼のバットだけが火を吹きこれで2-0。
しかし怪物・辻内がピリっとしない。五回、二死満塁のピンチに迎えるバッターは東北の四番・成田。カウント0-1から甘く入ったストレートを見逃さなかった。完璧に捉えた打球は走者一掃のスリーベース。これで3-2。頼れる四番の一打で一気に逆転を許す。さらに得点を許し、4-2と二点ビハインドで迎えた五回の裏、またまた彼がやってくれた。今度は右中間への大きな当たり。入るかと思われたが、浜風に戻され結局フェンス直撃のタイムリーツーベースとなった。三打席連続のHRとはいかなかったものの、観客を沸かせるには十分の当たりだった。ゲームは東北リードのまま七回へ。

誰もが息を呑んだ瞬間だった。彼の放った打球はもはや奇跡ではなく、彼の高校生離れしたスイングがその必然性を物語っていた。
二塁にランナーを置いて迎えるバッターは四番・平田。東北の二番手・三浦の投げた初球が甘く入った。当然平田がそれを見逃すはずがない。センター方向に振り抜いた打球はぐんぐん伸びて行き、そのままバックスクリーンに吸い込まれた。その日三本目のアーチに満員のスタンドは一瞬、静まり返った。すると次の瞬間、怒号のような歓喜の声が甲子園を包み込んだ。逆転ツーランホームラン。この瞬間彼は、高校最強の名を欲しいままにした。
八回にも一点入り結局そのまま大阪桐蔭は6-4で東北を下した。終わってみると平田の成績は4打数3HR1タイムリーの5打点と大活躍。もはや平田なしでは大阪桐蔭の勝利は難しいと言えるだろう。一試合3ホーマーはあの清原以来史上二人目の快挙である。清原の持つスター性が平田にはある。将来が「楽しみ」という言葉以外に何も思いつかないのは私だけだろうか。