拙者のご主人様は、時々大きなポリ容器とペットボトルを入れたかごを持って、湧き水を汲みに出かける。
山からの湧き水はこの近辺で3箇所ほどあるようであるが、ご主人様のお気に入りは「銘水・滝の不動尊」である。
屋敷から車で10分ほどのところに、その「滝の不動尊」はある。
水室山(標高215m)の麓にある不動堂のそばの岩の間から湧き出る水で、未だかつてどんな日照りでも涸れた事のない水と、富津市のホームページでも紹介されている、正真正銘の銘水である。
拙者も何回か随行したことがあるが、銘水が流れ落ちる水辺にはきれいな錦鯉が泳いでいたりして、それはそれは風情のある場所であった。
ご主人様は汲んできた銘水でごはんを炊いたり、味噌汁を作ったり、それからコーヒーを入れたりと色々と使っているようである。拙者の水器にもその銘水を注いでくれるので、毎日有難く飲んでいるが、口当たりがまろやかでとてもおいしいのである。体にも良さそうだ。
客人が来ると、ご主人様は改修・補修した長屋のいろりに火をおこし、南部鉄瓶にその銘水を入れてお湯をわかす。そしてお茶をふるまいながら能書きを垂れるのである。
「いかがですかなお茶のお味は。この水は日本銘水100選に選ばれた有難いお水でしてね、なんでも有史以来一度も涸れたことがないと言い伝えられている湧き水なのでございますよ。その水源をたどればーーー」
外でカエルの合唱がはじまった。春の里山はカエルの大合唱と共にふけてゆく。
山からの湧き水はこの近辺で3箇所ほどあるようであるが、ご主人様のお気に入りは「銘水・滝の不動尊」である。
屋敷から車で10分ほどのところに、その「滝の不動尊」はある。
水室山(標高215m)の麓にある不動堂のそばの岩の間から湧き出る水で、未だかつてどんな日照りでも涸れた事のない水と、富津市のホームページでも紹介されている、正真正銘の銘水である。
拙者も何回か随行したことがあるが、銘水が流れ落ちる水辺にはきれいな錦鯉が泳いでいたりして、それはそれは風情のある場所であった。
ご主人様は汲んできた銘水でごはんを炊いたり、味噌汁を作ったり、それからコーヒーを入れたりと色々と使っているようである。拙者の水器にもその銘水を注いでくれるので、毎日有難く飲んでいるが、口当たりがまろやかでとてもおいしいのである。体にも良さそうだ。
客人が来ると、ご主人様は改修・補修した長屋のいろりに火をおこし、南部鉄瓶にその銘水を入れてお湯をわかす。そしてお茶をふるまいながら能書きを垂れるのである。
「いかがですかなお茶のお味は。この水は日本銘水100選に選ばれた有難いお水でしてね、なんでも有史以来一度も涸れたことがないと言い伝えられている湧き水なのでございますよ。その水源をたどればーーー」
外でカエルの合唱がはじまった。春の里山はカエルの大合唱と共にふけてゆく。