糸井ひろしの気まぐれ日記

日本共産党群馬県西毛地区委員会役員の日々のあれこれ

成人式

2014-01-14 | 雑想

 上の娘が成人を迎えたのはすでにFBでも明らかにしてますが、娘は成人式には出ませんでした。まあ、出るつもりがないことは前々から承知していて、だからこそ、おばあちゃんががんばったわけで。

 

 「成人という大事な儀式を何もせずにいられるものか」とばかりに、ばあちゃんは娘を連れて着物を買い、写真スタジオを予約して、記念撮影をしたのでした。

 私もカミさんもそれぞれ、自分の成人式には出ませんでした。お互い、地元を出て大学に来ていましたし、住民票も移さなかったので。そもそも、成人式に帰るのに高い移動費がビンボー学生に捻出できるはずもなく。もっとも、仮に経済的時間的に余裕があったとしても、出たかどうかわかりませんが。まあ、両親がそれくらい無頓着なので、ばあちゃんが気をもんでくれたということでしょう。

 

 あとから聞いたのですが、娘が出たがらなかった理由は、もうちょっと根が深かった。成人式の会場では、小学校区別に座るエリアが指定されているそうなんです。出たことないので私は知りませんでしたが。

 これを聞いただけで、納得してしまいました。

 

 うちの娘は三人とも、小学生の頃からいじめられ、うまく友達を作ることができずに育ってきました。それなりにしたたかに成長してはきましたが、地域の夏祭りにも、この頃の同級生と顔を合わせるのが嫌で行きたがりません。成人式も同様です。

 そりゃあそうです。いじめた方は自覚も記憶もなく、お気楽に出られるでしょうが、小中学生の思い出が「いじめられた」という記憶と傷でいっぱいの人が、小学校区別に座るなんて、聞いただけで行く気が失せるのも無理はない。

 自治体がそうした配慮をまったくしていないことです。呆れました。小学校区別に座ることの意味もよくわかりません。もっとも、これが本当かどうか未確認ですけれども、もしこれが本当なら何か考えたほうがいいんじゃないでしょうかねえ。

 うちの場合、仮に何らかの配慮がされても行ったかどうかはわかりませんがw

 

 成人を社会で祝うことをどうこう言うつもりはありませんが、新成人の社会参加を祝うなら、彼らがのびのびと羽ばたける社会環境を作る責任が、私たち年長者にはあると思います。

 仕事が見つからないとか、結婚できないとか、そういうことを「本人の努力が足りない」というのではなく、いろんな人の努力がいろんな方面で活かされる社会を作ること。そのために私たちができることをしていかなければと思います。

 

 

 余談ですが、上の娘の着物姿と撮影風景を見ていた妹ふたり。一人は、「化粧するのがイヤ」という理由で、今から成人の儀式をどう避けようか、考えているようです。