ムロツヨシは近々で濃く共演している戸田と永野との間合いの取り方がやたら慎重で、そこだけ合気道の試合みたいになっていた。三浦翔平と山田も警官役多過ぎて並行世界の住人かと。真面目なドラマなら変な感じになりそうだが、コミカルな内容だから発生した『奇妙感』自体が空気作りに一役買ってるようでもあった。永野の夢から覚めた様な『久し振りに仕事してる感』や戸田の若干の疲労感がセクシーな『サバサバ系人妻感』も良い方に出ているのではないか？ 喜劇空間だがシリアスな描写も。睡眠薬ではなかった首吊りも容赦なかったが本来任務としては仕事が止まらずそのまま続いてゆく様子や、交通違反で真面目に平謝りする違反者の方がむしろしんどい様子（リアクションは独特・・）何かはあまり取り上げられない部分な気はした。辞めようかという川合の職務対応を素で監視カメラでじっと確認する藤、といった身も蓋も無い気に掛け方も警官的。感覚や視点が面白い物語だ。
