ある朝の通学電車。「見てぇ、あの人凄い格好いいねぇ」「憧れるぅ」「あれだけイケメンって珍しくない?」「話し掛けて見ようかなぁ?!」「相手にされないよ」同じ車両の女子達が一人ドアの側に佇む砂川に色めき立っていた!「見ろ、あの人凄く強そうだ」「やべぇ、憧れるぅ」「あれだけガタイいいの珍しくねぇ?」「挑んでみるかな?」「絶対相手に何ねぇよ」同じく同じ車両の男子達がデカ過ぎて吊革を吊ってある金属管に掴まっている猛男に色めき立っていた! 目的の駅で降りた猛男と砂川。ここで猛男は砂川に気付いた。「砂! 同じ電車だったのか、気付かなかった」「俺からは見えてたけど」連れ立って階段を降りてゆく二人。「友達?! 意外!!」件の同じ車両の女子達と男子達はびっくらこくのだった。
後、チューリップが咲き、紋白蝶が飛ぶ並木道を猛男と砂川は歩いていた。「砂、春だな」「だね」(日本も春だが、俺も春だ)思い返して赤面し出す猛男。(人生で初めて、彼女ができたのだから!)「春はいいなぁ」浮かれていて、側溝のコンクリの蓋をカランっと回転させて踏み抜いてしまう猛男。「おっと」「お前は上ばっかり見て歩いてるから」砂川に怒られた。
更に道を進むと、長めの階段をベビーカーを担いで登るやや無茶な若い母親に遭遇した。「ふぅ」階段中程の踊り場で母親が一息ついていると、猛男は『無言で』ベビーカーを持ち上げた! 無邪気に喜ぶ赤ん坊!「え? そぉッ?! わぁああーッ!! あたしの赤ちゃーん!!!」猛男はそのまま階段の上へ赤ん坊の乗ったベビーカーを運んで行ってしまった!「上に運ぶのお手伝いするだけです」砂川がフォローに入った!「えぇ? ああ、どうも」何とか納得した若い母親。「よし!」運び終えた猛男。「ありがとうございました! 本当に助かりました!」砂川の方に結構な勢いで頭を下げる若い母親。
2に続く
後、チューリップが咲き、紋白蝶が飛ぶ並木道を猛男と砂川は歩いていた。「砂、春だな」「だね」(日本も春だが、俺も春だ)思い返して赤面し出す猛男。(人生で初めて、彼女ができたのだから!)「春はいいなぁ」浮かれていて、側溝のコンクリの蓋をカランっと回転させて踏み抜いてしまう猛男。「おっと」「お前は上ばっかり見て歩いてるから」砂川に怒られた。
更に道を進むと、長めの階段をベビーカーを担いで登るやや無茶な若い母親に遭遇した。「ふぅ」階段中程の踊り場で母親が一息ついていると、猛男は『無言で』ベビーカーを持ち上げた! 無邪気に喜ぶ赤ん坊!「え? そぉッ?! わぁああーッ!! あたしの赤ちゃーん!!!」猛男はそのまま階段の上へ赤ん坊の乗ったベビーカーを運んで行ってしまった!「上に運ぶのお手伝いするだけです」砂川がフォローに入った!「えぇ? ああ、どうも」何とか納得した若い母親。「よし!」運び終えた猛男。「ありがとうございました! 本当に助かりました!」砂川の方に結構な勢いで頭を下げる若い母親。
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