このミステリーがすごいドラマ 1

『ダイヤモンドダスト』
東京に記録的寒波が直撃した夜、開店準備中の店舗の電機系に故障が発生し、作業の続行が不可能となり、明神と奥脇は一旦本社に徒歩で戻ることにした。
明神が登山で使っているアプリによると、もうすぐ雲が晴れるという。猛吹雪の中、歩みを進めるが吹雪は猛烈で、二人は地下道で少し休むことにした。何とか場所を取り一息つく二人。吸わないはずの明神が奥脇に煙草を差し出した。「お前もたまには役にたつ」奥脇は旨そうに煙草を吸った。だが、明神が座る場所を探していた母子に席を譲った為に二人は雪の差し込む通路の端で立たされるハメになり、奥脇は怒りだした。「お前のそういうところがイラつく」奥脇は入社以来、要領の悪い明神のフォローをいつもしていた。「お前の言うとおりだ」怒らない明神に奥脇は脱力した。
冷え込む中、明神が酒を買ってきた。明神は下戸だ。奥脇に、買ってきた。「暖っまる！」酒を浴びるように飲む奥脇。ここで奥脇は明神に明神の彼女と付き合っていることを打ち明けた。「そんな気がしてた」明神はむしろ、自分の替わりに彼女を幸せにしてほしいと頼み、奥脇はすっかり毒気を抜かれてしまった。それから、娘がグズり、地下道に居られなくなった母子と共に明神の『雲が晴れる』という話を頼りに出発する一同。しかし、雲は晴れず、明神と母子は動けなくなった。「任せろ！」奥脇は救助を呼ぶ為に吹雪の中に突進していった。
翌日、奥脇の凍死体が発見された。全て明神のワナだったのだ。ニコチンは凍傷リスクを高め、飲酒は体温を下げる。『雲が晴れる』というのは単純に嘘だった。新店舗の店長に収まった明神は、すり寄ってきた彼女を冷たく見詰めるのであった・・・
設定が飛び道具過ぎなのと、雲が晴れてないのに吹雪の中に突入するのはちょっと不自然だったかな。

このミステリーがすごいドラマ 2＆3＆4

『残されたセンリツ』
ピアニスト殺人事件の真相はピアニストが環境破壊をし、間接的に自分の演奏能力を奪ったパトロンの男を殺人犯にする為に男が自分を殺すよう仕組んだモノだった。まともに弾けないはずのピアニストは最後に長年行き違いがあった娘へ、生涯最高の演奏を贈った・・・
再現VTRみたいだった。特撮だとリアル過ぎると特撮部分が浮くからこれくらいでちょうどいいのかもしれないが、普通のミステリーだとちょっとキツい。何気に話の筋も強引。

『カシオペアのエンドロール』
客席列車で映画監督が殺された。犯人は新人女優。かつて姉がこの監督に自殺に追い込まれたことへの復讐だった。しかし、そのように仕組んだのは主演のベテラン女優だった。老いた自分を人気映画シリーズから降ろそうとした監督を手を汚さずに始末したのだった・・・
藤原紀香は体がデカいな。遠近感がクラクラする。単発だと相当強引な話だが、深夜の連ドラなら何とか収まる感じ。

『黒いパンテル』
三十年前の撮影事故が起きた際、先輩ではなく、先輩の恋人を救い、後に結婚したことをうしろめたく思っている主人公だったが、先輩の亡霊？　に「後悔しているのか？」と問われ、「いいえ、きっとどの道を選んでいてもそれぞれに間違ってはいない」と答えた主人公は終わらない撮影に決着を付けた・・・
急に金が掛かってる。予算配分おかしい。ただ予算無いとこれはどうしようもないか。いい話だったが、ミステリーではないと思う。

このミステリーがすごい、の選考は善くも悪くもキャッチーさ命なんだと改めて確認できたドラマSPだった。

怪奇大作戦 3 闇に蠢く美少女

歌いながら徘徊する真っ黒い口を持った少女のが都市伝説として広まる中、島田が人気子役『菜々ちゃん』を深夜の公園で目撃し、写真を思わず撮影！　更に顔画像照合をしたところ、『本人』と結果が出た！　そんな馬鹿な！　菜々が流行ったのは二十年前。何より流行った当時に心臓を抉り出され殺されている！　そしてSRI所長的矢は鑑識時代にこの事件を担当していた。的矢はほぼ私的に事件の再調査を始めることにした！
都市伝説が広まると怪少女にちょっかいを出す輩が現れ始め、この者達は怪少女に噛みつかれ分解されて死んでいった！　一方、菜々の事件の再調査の結果、菜々が致死量の睡眠薬を飲んでいたことが判明！　自殺の線が出たきた。的矢が菜々の兄の健人に知らせに行くと何と健人が菜々を病院に連れて行くではないか！　後を付けた的矢はクローン医学者武藤の病院で『蛇のような顔の菜々の大群』に襲われた！　「止せ！」健人の声がして的矢は意識を失った。
二十年前、自分の芸能活動の為に家庭が崩壊したことに苦しんだ菜々は理科好きの兄の健人が聞かせた『人のクローンを心臓から作れる』という話を信じ、「お兄ちゃん、菜々のクローンといっぱい遊んでね。菜々は疲れちゃった」と手紙を残し自殺した。幼い健人は子供の知識で妹との約束を守る為に死んだ菜々の心臓を取り出し保管した。成人した健人を青年実業家として成功し、学会から追放された武藤を後援し、『菜々』を作り出したが、正気ではない武藤がクローン菜々を生物兵器として創造してしまったのだ。
武藤も菜々に殺された。全ての『菜々』を処分することにした健人だったが、殺し切れない。的矢達が駆け付けると、「いっぱい遊ぼうな」健人は菜々達と小屋に入った。菜々達は本能に任せて楽しげに殺し合い、健人も殺されていった・・・
最後、助けられたよな。状況設定の整理がちと甘かった。

怪奇大作戦 4 深淵を覗く者

最初に若い女性がカマイタチ現象で両断され死亡！　続いてやはり若い女性が高出力電磁波を浴びて沸騰爆散して死亡！　三件目も若いジョギング中の若い女性が超高熱光を浴びて一瞬で灰となり死亡！　いずれの事件も牧が殺害方法を解明するが犯人は見付からず、また牧が事件を面白がる素振りや犯人側の思考を代弁するような言動を繰り返したことから担当刑事の飯田橋は牧を逮捕し、SRIを閉鎖してしまった！
牧の危険な傾向を感じた的矢は、面会に行った。「確かに楽しんでいた」呟く牧。「事件の手口を解明して、同じことを再現できるのか？　遊んでる。そんな自分がどうして犯人じゃないんだろう？」鏡に映った暗い自分の顔を見詰める牧。「踏み止まりなさい！」的矢は牧の顔を掴み、自分の方を向かせ、その目を強く見た。「持ってきてもらいたい物があるんです」牧の目に光が戻った！
牧が取り寄せたのは小川が撮っていた事件現場の野次馬の写真。牧は写真に意識を同化させ、野次馬を遠巻きにした不審車両を見定めた！　釈放後、現場近くで廃工場？　に入る件の不審車を発見した牧達は小川を囮に犯人を誘き出す作戦に出た！　なぜか警察は呼ばないSRI！　当然連絡を絶つ小川！　先行して救援に向かった野村は即、昏倒させられた！　最終回の野村の出番はここまで！　牧＆三沢も急行！　閉じられた出入口の鍵を「オリャあ！」と、三沢がこじ開け中に突入すると小川が普通に自力で脱出してきた。ええッ？！　どうやって？　ともかく、一同は犯人？　を追い詰めた。しかしその匿名の人物は屋上で焦熱装置を使い自殺してしまった。死に様に魅入られた牧だったが、警察が来る頃には自死を不自然に感じ、現場周囲の野次馬を今度は自分で見回し、「おまえ、なのか？」と『犯人』を見付けた・・・
牧が特殊能力に覚醒。科学で解決してほしかったかも。　

怪奇大作戦 2 地を這う女王

瞬間白骨化殺人事件発生！　直ちにSRIが捜査に乗り出した。骨には無数の規則正しい傷。凶器は『蟻』だ！　蟻っぽい！　蟻の線で調査を進めてみよう！
蟻の権威、糸川によるとフェロモンを使って蟻をコントロールする研究を安堂という女性研究者がかつて行っていたという。
被害者坂崎と坂崎が脅していた女しかいない製薬会社の職員天野はかつて交際していたことがわかった。休憩時間、会社を出て『葛切り』を食べにきた天野に牧は事情を聞く。坂崎はストーカーだった。その坂崎は天野の製薬会社の『奇妙な研究』のデータを盗み出していた。雌の働き蟻で構成された蟻の社会の完璧さを語る天野に牧は「甘い物を食べにくる貴方は人間らしくて素敵です」と伝えたが天野は去って行った。この後、天野は『雄』との過剰な接触について『会社』で糾弾されることになった。
調査の結果、製薬会社の企みが蟻を用いた男性根絶であることが判明！　更に天野から助けを呼ぶ電話が！　警察にも知らせ、牧と三沢は製薬会社の研究施設に突入した！
案の定、研究室に閉じ込められ蟻の大群をけしかけられる牧と三沢！　牧が咄嗟に錆び釘を撒いて時間稼ぎを行う！
仲間の小川が施設にハッキングして、牧達は脱出！　下階へ逃げたところで警察の島田達と合流、一緒に蟻から逃げるが追い込まれ、ここで島田が消火器を取り出して立ち向かおうとすると蟻は引いて行った。殺人蟻は『雄』しか殺さないのだ！
施設の最深部では洗脳装置に囚われた天野と女装した糸川の姿が！　安堂は糸川のもう一つの人格だったのだ！　糸川は幼い頃、妹を不審者に殺されて以来、『男』を憎んでいたのだ！　牧は何とか糸川人格の説得に成功！　「人間は蟻になんてなれない！」糸川は自分にフェロモンを浴びせ『安堂』諸とも蟻の大群に飲まれた・・・
天野意識戻らずか、厳しいね。