阿比留は警察を引き連れ工場に突入した。中には玲奈からの? 書類を受け取った窪塚も紛れ込んでいた。事前の手筈では地下室に壊れたPCがあり、マザーボードを取り出し備え付けのオーブンレンジで加熱しハンダを溶かし配線を繋げ、やはり備え付けの冷蔵庫で冷やし水分を拭き取り本体に戻し起動させ、監禁場所の情報を派手に手に入れる演出となっていた。しかし、中へ入ると構内に金属の棒を引き摺る音がする。そのような演出予定は無い!「妹と琴葉が世話になったな!!」突如現れた玲奈は鉄棒を矢吹に降り下ろした!「おいッ! 追え!!」鉄棒を振り回し、構内の暗がりに逃げてゆく玲奈! 窪塚が追い、他の警官も追おうとしたが、計画が狂うことを恐れた阿比留は「騒ぎはまずい、誘拐犯がいるかもしれない」と玲奈を窪塚に任せるよう言い、強引に窪塚以外の警官を予定通り地下室へ誘導した。
PCは確かにあったが、簡単に起動した! 阿比留は素早く部屋を見回した。近くの工具箱が開いている。備え付けのレンジに早足で寄り、開けて中に手を入れ軽く火傷する阿比留!「熱っ」玲奈の仕業だった。「すぐ戻ります」阿比留は急いで地下室を出た! 頭に入っている構内の見取り図通りに素早く移動し、上階に移動した阿比留は誘拐させた幼児を閉じ込めた小部屋の前に来た。中から幼児の泣き声がし、戸を叩いている。幼児までは玲奈に抑えられていないとふんだ阿比留は手下に電話を入れた。
「近付いたら私が発見するから」警官達を近くへ誘導するよう伝える阿比留。電話を切ると玲奈が再び現れた。「現実と小説は違う、筋書きを決める自由なんて無い」「私にはある。役割演技が大事だ。探偵役は難事件を解決する。さしずめ君の役は突然善良な女医を痛め付けるサイコパスってとこかな?」「言いたいことはそれだけ?」玲奈は小部屋の方を促した。
2に続く
PCは確かにあったが、簡単に起動した! 阿比留は素早く部屋を見回した。近くの工具箱が開いている。備え付けのレンジに早足で寄り、開けて中に手を入れ軽く火傷する阿比留!「熱っ」玲奈の仕業だった。「すぐ戻ります」阿比留は急いで地下室を出た! 頭に入っている構内の見取り図通りに素早く移動し、上階に移動した阿比留は誘拐させた幼児を閉じ込めた小部屋の前に来た。中から幼児の泣き声がし、戸を叩いている。幼児までは玲奈に抑えられていないとふんだ阿比留は手下に電話を入れた。
「近付いたら私が発見するから」警官達を近くへ誘導するよう伝える阿比留。電話を切ると玲奈が再び現れた。「現実と小説は違う、筋書きを決める自由なんて無い」「私にはある。役割演技が大事だ。探偵役は難事件を解決する。さしずめ君の役は突然善良な女医を痛め付けるサイコパスってとこかな?」「言いたいことはそれだけ?」玲奈は小部屋の方を促した。
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