百花園を出て、隅田公園へ。
百花園を出たとたん、「ホーホケキョ」と。園内から聞こえてきました。これぞ、「うぐいすの初音」。
一瞬、春を感じました。姿を見せず、啼く鶯。その初音を聞くことができ、何だか気分がいい。
「初音」といえば、わざわざウグイスと断らずとも、ウグイスが…
(「東京新聞 2020年11月12日 07時19分」より)
「初音」といえば、わざわざウグイスと断らずとも、ウグイスがその年の春に初めて鳴く声のことである。「初音」が昔から大切にされたのは人々の春を待つ心からだろう。春を待つようにウグイスの初声を待つ▼永井荷風が季節の音について書いていた。夏の夜の下駄(げた)の音。油紙で張った傘に時雨のはらはらと降りかかる響き。荷風にとってそういう懐かしい音は時代とともに消えてしまった。「わたくしは蝉(せみ)と蟋蟀(こおろぎ)の庭に鳴くのを待ちわびるやうになつた」。その声だけが昔から変わらず残る季節の音なのだと▼気象庁は植物の開花や鳥の初鳴きなどで季節の移ろいをとらえる「生物季節観測」を大幅に見直し、来年以降、ウグイスの初鳴きなどの観測を取りやめるらしい▼ウメの開花やサクラの開花、満開などは残るようだが、動物の二十三種類は全廃となる。ツバメ、シオカラトンボの初見も、荷風が待ちわびたセミやコオロギも皆「落選」した▼気象台や測候所周辺の環境が変わり、対象動物を見つけるのが難しくなったという。セミなどは、今でもいるだろうにと思わぬでもないが、経費など別の理由もあるのかもしれない▼これも時代なのだろうが、かつては身近だった鳥や虫たちが急に遠くへ行ってしまったような気がする。ウグイスではなく同じ鳥でもトラツグミの聞きなしをふと思い出す。<サビシイ、サビシイ>
・・・
園内で、老人二人。「ここ数年、メジロの姿を見なくなって、さびしいものですね。」と言葉を交わしていました。
たしかに、新型コロナで梅祭りが中止になって、以前の賑やかな鳴き声が聞こえなくなった、という印象があります。
初音を聞いただけで、「よし」と、しようか。
隅田公園に向かいます。すでに河津ザクラが満開。緑の葉がチラホラ伸びています。
隅田川方向へ。
カンヒザクラ。(「百花園」にもありました。)
オオカンザクラ。
ほぼ満開。
隅田川。
高校生らしい集団が鈴なりで手を振っています。青春ですね。
浅草側には、「木蓮」。
※ハクモクレン(白木蓮)は、モクレン科モクレン属に属する落葉高木の1種である。早春の葉が展開する前に、白色の大きな花が上向きに咲く。
しかし、みやこどり・ユリカモメの姿が全く見当たりません。どこに行ってしまったのでしょうか?
「四つ木橋」のたもと、「曳舟川」沿いの河津ザクラが満開。
手前が「曳舟川」。