「末田須賀堰(すえだすがせき)」が目の前に。
さいたま市岩槻区の永代橋の脇には、「末田須賀堰」があります。堰とは水深や流量の調整のため、河川の途中などに設けられる構造物です。元荒川は古くから農業用水路として用いられており、全部で4カ所の堰が設けられていて、末田須賀堰はその一つです。4月から9月にかけて、農業用水の確保のため水門が閉まります。また、水門の脇には魚道が設けられていて、水門が閉じている時期でも魚が遡上できるようになっています。
(この項、「」HPより)
「永代橋」。
モニュメント。
この付近の今昔。
(現在)中央に堰。
川幅が大きく広がっている。
(1880年代)
現在の堰付近の流れが複雑になっている。
上流方向。広がりを見せる。旧永代橋の架橋記念碑。周囲には古い親柱、中柱が残されている。
1926(大正15)年の建立。※現在の堰と橋は、1994(平成6)年の建設。
「末田須賀堰竣工記念」(平成6年10月建立)。
「須賀用水圦」。
堰の上流。
「末田須賀溜井」とも。
解説板。
・・・この堰の上流には、農業用水を取り入れる取水口が末田側(右岸)に13カ所 須賀側(左岸)に16カ所あります。取り入れられた水は、白岡町(現白岡市)蓮田市 春日部市 越谷市及び(現岩槻市さいたま市岩槻区)に広がる約3,000ヘクタールの水田の灌漑に使われています。・・・
上流に向かいます。
右手に「つきのきの広場」。
元荒川の水はどこからくるの? 元荒川の起点(熊谷市佐谷田)
元荒川は自流(元荒川上流地域に降った雨)と利根川上流の群馬県沼田市・片品村・川場村・昭和村・みなかみ町及び埼玉県神川町・秩父市・小鹿野町などの地域に降った雨が水源とその水源地を流れ出た水は利根川に入り利根大堰から見沼代用水路に入ります。そして十六間場で分水された水が星川を通って元荒川に入ります。
絶滅危惧種「幻の花」 キタミソウ(自生地)。
キタミソウは、北海道の北見地方で発見されたことから、「北見草」と名付けられたと言われています。
末田須賀堰の上流や越谷周辺の河川で、昭和25年に発見され、そのご一時絶滅したものと思われていましたが、昭和53年に再発見されました。
シベリヤなど極北に地に故郷をもつ植物で、国内で分布が確認されているのは、熊本県江津湖と埼玉県東部の全国的にも限られた地域のみに生育し、良好な環境のもとで育つ、とても貴重な植物であるため、「幻の花」とも言われています。
末田須賀堰の上流側では、田植えの始まる5月、農業用の水を取るため、堰により水がためられます。稲が実り秋を迎える9月、堰をあげて川の水が落とされると、いままで川の底だった石湿った土が現れます。
キタミソウは、この湿った土の上に芽を出し、10月から12月頃と翌年の3月から4月頃に、およそ2.5㎜程度の小さな白い花を咲かせます。
(「案内板」より)
・・・
キタミソウの花はたいへん小さく、2ミリメートルほどしかありません。
○が花。
キタミソウの絶滅危惧の理由として、湧水の減少、水辺の環境や水質の変化などの影響が指摘されています。
この小さな希少な花を守るためにも、ポイ捨てをしないなど、自然・環境にやさしい行動をとるように心がけましょう。
(この項、「」HPより)