ほかの牛飼いたちがその杖を目撃しました。ヴィーラブラーメンドラが瞑想している間、その杖は牛の周囲をずっと旋回していたのです。夕方、ヴィーラブラーメンドラが洞窟から出て牛を連れて村へ帰ると、牛たちは満腹だったので、良く乳が出ました。
ほかの牛飼いたちはバーチャマに文句を言いました。「ヴィーラブラーメンドラは何か魔法を使っています。彼が杖を投げるとそれが空中を旋回のです。彼は少し変です。気を付けて下さい」
バーチャマは最初その話を信じませんでしたが、牛飼いたちが何百回と同じ話を持ち込んで来るので、ついに自分の目で見て確かめる事にしました。丘の頂上に登り、そこで見張っていると、牛飼いたちと同じものを目にしました。ヴィーラブラーメンドラは空中に杖を放り上げ、洞窟の中へと姿を消したのです。
バーチャマは「う~ん。あの子は何者なのでしょう」と思いながらヴィーラブラーメンドラより一足先に村に戻りました。そしてヴィーラブラーメンドラが帰ってきた時、彼女は雇い人たちが牛乳を配る所で何食わぬ顔をしていました。
真夜中になってから、バーチャマはヴィーラブラーメンドラの部屋のドアをノックしました。「お邪魔していいですか?」「どうぞ」ヴィーラブラーメンドラは彼女を部屋に招き入れました。部屋に入ると、さっそく彼女は質問を始めました。