大変意義の大きい判決です。
シルバー人材センターとは、高齢者の経験や技術を活かして「障子張り」「植木の剪定」をお願いするイメージがありますが、現在では駐輪場の自転車管理だけでなく、一般の工場や会社にまで多くの人を派遣しています。
「業務委託で労働者でないから労災保険や社会保険の費用もいりません。有給休暇も残業代も支払う必要はありません。労働組合やユニオンに入る資格もありません」と宣伝するシルバー人材センターの営業担当者の姿が目に浮かびます。
今回の被害者も工場に派遣され、納期に追われながら残業もして、プレス機に手を挟まれています。一緒に働く私たちから見たら労災・労働者以外なにものでも ありません。まさに偽装請負そのものです。「労働者」と判断しなかった西脇労働基準監督署の感覚はひどすぎます。現場感覚から余りにも隔たっています。
今やシルバー人材センターは「派遣法も労基法も労組法も適用外の派遣会社」化しているのではないでしょうか。シルバー人材センターに登録している労働者は団結して立ち上がろう!
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シルバー人材派遣にも労災認定 作業中負傷の男性勝訴
2010/09/17 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201009/CN2010091701001001.html
シルバー人材センターに登録し、兵庫県加西市の工場で作業中にけがをした男性(66)が、労災認定を求めた訴訟の判決で、神戸地裁は17日、男性が労災保険法の適用される「労働者」に当たると判断。労災と認めなかった西脇労働基準監督署の決定を取り消した。
原告の代理人弁護士によると、就業先と雇用関係のないセンターの登録者を労働者と認める判決は異例で「同じような立場の登録者が事故に遭った場合、労災申請を促す理由になる」と評価している。
矢尾和子裁判長は判決理由で、労働者に当たるかどうかは雇用契約がない場合でも個別の勤務実態で判断される、との立場を示した上で、男性のケースについて検討。「残業して納期に対応するなど、工場の指揮命令に従って勤務していた」と認めた。
男性はセンターの業務委託で定年退職前と同じ会社の工場に勤務。2005年5月にプレス機に手をはさまれ負傷した。
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