「働けど食えず盗んで縛られる」鶴彬つるあきら18歳(1927年)
18歳の鶴彬、本当に民衆の腹の底からの怒りを知っていると思います。先日もテレビでスーパーの万引きを捕まえる番組をおもしろおかしく流していました。なんという忌々(いまいま)しいことでしょう。一昨年2020年の万引き総数は5万1622人、うち65歳以上の高齢者は2万1221人。万引きの食糧品の割合は7割を超えています。この高齢者の方々はみんな一生働き続けて来た人ばかりです。昨日まで同じ現場で一緒に働いていた仲間たちです。
ジャンバルジャンの時代と変わりません。今も巨悪は逮捕されず、一方飢えた民衆はおむすびで投獄されます。
かつて2016年5月、イタリア最高裁は飢えた人間のまん引きに「飢えをしのぐために少量の食物を盗むことは、犯罪には当たらない」と無罪の判決をだします。なによりも人間としての生存権・命が優先されるという理由です。
「働けど食えず」これって本当におかしいです。コロナ禍でシフトを減らされ、実際に月7万円ももらえない非正規の仲間がたくさんいます。一方で一生働きもせず不労所得で贅沢三昧の1%の富豪たち。ありえないです。
「働かざる者食うべからず」とは経営者とその手下たちがよく使っていますが、これは本来、資本家階級に向かって労働者の側から投げつけられた怒りのスローガンなのです。この民衆側のスローガンこそ復活させたいものです。
働かざる者食うべからず!