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地球人選書
講座スピリチュアル学 第4巻
スピリチュアリティと環境
鎌田東二企画・編（ビイング・ネット・プレス 税込み価格1944円）
本講座は、スピリチュアルケア、医療・健康、平和、環境、教育、芸術・芸能、宗教の七つの領域について、人間の心と身体と魂の全体をとらえ、それを生き方や生きがいなどの生の価値に絡めて考察しようとする学問的探究である。
本書はその第4巻として、風土や環境と人間との関わりを、地域、日本列島、地球、そして宇宙にまで対象を広げ、また、地球の誕生から日本の神話の時代、現代文明の負の遺産である公害、そして原発事故までの時間的広がりにおいて、スピリチュアリティが環境問題に果たす役割を探究している。
地球という芸術的なまでの調和の世界、森と海と里のいのちの連環、鎮守の森や供養塔に見る日本人の環境意識、水みちを読み取る文化と建築、ハンセン病患者の宇宙への眼差し、癌患者の聖地巡礼、気功と環境の哲学、植物伐採とアニミズムと地域住民の自然観、国生み神話から水俣に至る日本人の環境倫理。
取り上げられているテーマは多岐多方面におよび、そこに通底して強く訴えられているのは、環境保護も環境破壊も、人間の心の反映であり、人間の生き方の問題そのものであるという。
内容
はじめに
「くらげなす漂える」自然災害の国・日本からの発信・・・鎌田東二（京都大学こころの未来研究センター教授）
序章
地球のスピリチュアリティ・・・原田憲一（至誠館大学学長）
第１部地域のかたちと思想
森里海連環学と自然の霊性観・・・田中 克（舞根森里海研究所長・京都大学名誉教授）
日本列島と環境思想・・・湯本貴和（京都大学霊長類研究所教授）
建築と都市と地域の水みち再生・・・神谷 博（(株)設計計画水系デザイン研究室代表取締役）
第２部 環境の位相とグラデーション
宇宙環境とスピリチュアリティ・・・磯部洋明（京都大学大学院総合生存学館准教授）
出羽三山巡礼 女の聖地を探す旅・・・田口ランディ（作家）
気功と環境の哲学・・・津村 喬（気功家・気功ジャーナリスト）
「この木を伐ったらたたるぞよ」 現代に生きる環境への信頼と〈アニミズム〉・・・大石高典（総合地球環境学研究所プロジェクト研究員）
終章
環境倫理としての場所の記憶と生態智・・・鎌田東二
