私たちの心の奥底には様々な感情が抑圧されていますが、その中でも私たちが最も恐れるのが、絶望という感情だろうと思います。それに触れたら生きてはいけなくなってしまうように思えるので、厳重に蓋をして、普段はできるだけ気づかないように何とか過ごしています。けれど私たちはその絶望すら、ちゃんと癒していく力を持っているのです。
感情解放ワークで自分自身の心に深く向き合っていると、多くの方が計り知れない心の闇の奥で、凍り付いて、まるで死んだようにうずくまっている「絶望」という感情のエネルギーを見つけます。
それが自分の中に在るということを認めてしまったが最後、もう二度と立ち上がれなくなってしまうのではないかとすら思える危険な感情です。
多くの方は、自分の感情を掘り下げてだんだんと「核心の痛み」に近づいてくると、危険な場所に近づくのが分かるのでとても落ち着かず、ソワソワし始めます。一人でワークされている場合は大抵、この辺りで対処できずに引き返していくことが多いでしょう。
こうした場合もちゃんと対処して安全に「核心の痛み」に近づき、統合していく方法はあります。それには、向き合うことを恐がっている自分の気持ちを、握りつぶさずに認め、抱きしめていくという段階が不可欠です。
誰しも、早く解放されたいと先を急ぎたいものですが、そういう方ほど自分の中に恐れがあることを抑圧してしまいがちです。なぜなら、自身の感情に向き合って解放しなければならないのに、それを恐れていては解放できない、それは都合が悪いと思うからです。
けれど、恐れを抑圧して無いことにしてしまうと、それに対処することができません。対処されない恐れのエネルギーは、それ以上ワークを進めることをガッチリとブロックしてしまい、結局先に進めなくなってしまうのです。
都合が悪いものはなかったことにするというこの態度は、自分自身との信頼関係を著しく損ないます。
私たちだって、そんな態度を取る人を信頼するのは不可能でしょう。
どんなに都合の悪いと思える意見も、腹を割って話せ、親身に聞いてもらえる存在だからこそ、深く信頼し、正直な自分の姿を見せられるのです。私たちの内側に抑圧された気持ちのカケラたちも、それは一緒です。
感情解放のワークは、自身の真実に向き合い続けるワークです。
弱い自分、卑怯な自分、惨めな自分、傲慢な自分など、ありとあらゆる醜いと思えるような自身の姿を見せられるでしょう。ワークでは自分が見捨ててきたそれらの側面こそ認め、抱きしめていくことで統合し、深い癒しに導きます。
それらは、触れても大丈夫なものです。決しておどろおどろしい魑魅魍魎ではありません。ただ、あなたの愛を求め、飢え渇いて心細く、悲しいだけなのです。
そうした側面こそ助けが必要なのであり、決して見捨ててはいけない部分です。そしてもし、それらを本当に抱きしめることができたなら、今度はそれらから計り知れないパワーが湧き上がって、あなたをパワフルに輝かせる力になってくれます。
あなたが求めているものは、あなたが切り捨ててきたものの中にこそ、カギがあるのです。
恐がっている気持ちを抱きしめることができれば、あの深い闇に横たわる絶望にすら近づき、助けに行くことができます。
「核心」に触れることができたなら、恐らくそこにはあなたがかつてひどく傷ついた出来事の記憶が出てくるだろうと思います。あまりの痛みに心も身体もショックを受け、凍り付き、惨めさに息もできずにうずくまっているかもしれません。
とても辛いでしょうが、ワークをする時、どうぞこれらの身体の感覚から一時も離れずにいてください。そして、深く命の呼吸をその部分に届けていきます。
かつてその体験をしたとき、あなたはあまりの辛さに心と身体から意識が離れてしまったのです。そうなると、意識は辛さを感じないけれど、心と身体は辛い状況に取り残されたまま、ずっと苦しみ続けます。
だからワークでは、意識を心と身体に再び戻して命の呼吸でこれをつなぎ、その体験のエネルギーを生き直すのです。「私は自分の心と身体を見捨てていないよ」と呼びかけながら。
こうしていくと、死んだようになっていた絶望のエネルギーは温かさと明るさを取り戻し、柔らかく融けていきます。安堵と、愛の感覚が訪れるでしょう。
絶望は、最も深いレベルの痛みです。一人でされるときは決して無理をせず、できればサポートを受けながら取り組んでいかれることをお勧めいたします。
先日、LINEで遠隔オリジナルヒーリングをお受けになった方から、素敵なご感想をいただきました。よかったら参考になさってみて下さい。セッションのご依頼はお問い合わせからどうぞ。
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