私のつれづれ草子

書き手はいささかネガティブです。
夢や希望、癒し、活力を求められる方の深入りはお薦めしません。

一目惚れする

2009-06-24 | 10住む・暮らす
一目惚れした。

人間については、年々人間嫌いに傾いているようで、相手は椅子である。

机は水平で、高さが合えばそれで良しとするが、椅子は体に合わないとひどい腰痛に苦しむこととなるので、特に長時間座る椅子については吟味したいと考えている。

介護が必要な祖母の傍らで眠る時に使っていた極端にやわらかいソファベッドと、長年使った学習机を廃棄して購入した、デザイン性と廉価重視の机と椅子のセットが私に腰痛をもたらした。

4~5年前、症状は極端になり、あちこちで座りに座ってソファーを買い替えた。

パソコン操作の時に使う椅子は、これというものに出会えず、ダイニングチェアを代用したりして、続けて1時間以上椅子に座って作業することを避けて来たのだ。

そういえば腰痛に優しい椅子とかで、著名な整形外科医が開発に関与し、電動モーターで随時腰にかかる圧力を分散させるという大手文具メーカーの椅子もあった。
「座ってみたい」と希望するも、電源を必要とし、二十数万円という定価もあってか一般的な家具店に置いていないという。
「メーカーのショールームにいらしてください」と案内されたが、問合せをしていた時期、ちょうど当地のメーカーショールームがお引越しをされる時期と重なり、何となく訪問するタイミングを逸した。

縁がなかったわけだろう。

先週、某老舗家具店の社員販売会という名目のセールがあり、雑貨をいくつか購入すべく行ってみたが、何気に座ったそのデスクチェアは、まるでオーダーメードの服のように体にフィットした。

安定感、遊び、転がり…どれをとっても難なく、自分が3年かけて椅子を探していたことを思い出した。

浜本工芸という長年重厚な家具を作ってこられている国内メーカーの品で、輸入品の廉価な机と椅子のセットが買える程度の価額が表示されてあったが、購入に迷うことはなかった。

一目惚れという感じ。

皮色の選択肢が少ないのが残念だったが、椅子はとにかく座り心地が第一。

パソコンの前に座っていられる時間が飛躍的に長くなるだろうか。そうなれば、私の生産性はきっと上がるだろう。
存外、調子にのって腰痛再発という可能性もあるが。

生活の様子まで変われば、この椅子との出会いは人との出会いと同じくらいインパクトがあったことになる。
それこそ、一目惚れのなせる技だ。
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