行くぞ!グラベル

オフロードバイク&釣り好きのイケイケブログ

読書。

2008-01-07 00:06:01 | Weblog
常にバイクや釣りにと動き回っている私ですが…
家事等の合間をぬって、実は本なんかもたまに読んでます。

この正月は、借りた本ですが
「朽ちていった命 被爆治療83日間の記録」という本を読みました。
これは、東海村臨界事故…みなさん覚えてます?茨城県東海村にある
核燃料加工施設JCO東海事業所で起きた臨界事故ですね…で、
被爆した(作業していた人)が、事故から亡くなるまでを追いかけた
NHKの取材班の記録を元に(テレビはNHKスペシャルとして放送)書き上げ
られたドキュメントです。

実際の内容はというと、事故直後の様子が少しと、被爆した人の命が
放射能(正確には放射線によって破壊された遺伝子)によって少しずつ
削られていく83日間の様子が細かに書かれています。

当時、大変な事故が日本で起きたと、私の中でも理解していたのですが、
この本を読むまですっかり風化していました。
みなさんは、チェルノブイリ原発事故は覚えてます?
規模は違えど、あの事故と同じ、臨界事故が日本で起きました。
チェルノブイリは、今でも半径30キロが立ち入り禁止です。
事故現場をコンクリートで覆うしか、人間には手立てがないんですよね…。
消火作業に当たった消防官の遺体は、鉛の棺に収められ埋葬されたそうです。

それと同じ事故が日本で、人の手で作業中のステンレスのバケツの中で
起きました。
当時、事業所の決死隊(JCOの作業員)が、制御不能になった「バケツ」という
原子炉を止めるために、決死の覚悟で消火作業にあたったこととかも
知りませんでしたわ。

まぁ、本の内容は事故の描写は一瞬なんですが…(^^;
著者は、朽ちていった「いのち」に対する本人や多くの人の努力、
放射線被爆の恐ろしさ、そしてその被爆が「いのち」にどんな影響をもたらすかを
忘れないでほしいと文末をくくっておられます。
よかったら一度読んでみてください。

ちなみに私の中でのナンバーワンな本は…
「桶川ストーカー殺人事件-遺言- 清水 潔 著」ですね。
この本は、スゴイです、怖いです、唸ります。
日本ジャーナリスト大賞も受賞した取材記者のバイブルとなる本ですね。
ドキュメントを仕事の柱としている私としては、
いまだにこの本を超えるものに出会いません。

こちらもお勧めです(^^v



コメント (8)
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