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コトバにしなきゃ伝わらないこともある
コトバにしなくても伝わることもある
accosのつらつら日記

我々はみんな同じ星屑なんだけど

2024年08月29日 | インド
インドに来て十数年。
毎日、程度の差こそあれ、何かしら嫌な思いをしていると言っても過言ではない。

そんな中、最近、今までで一番とも言える試練が続いている。

2年前、私たちが今住んでいる部屋の向かいに、警察の家族が引っ越してきた。彼らが引っ越してきてからしばらく経って、私たちの部屋に繋がってる電気のメーターの動きがおかしくなった。私たちが電気を使っていない時にもメーターが速く動いている。もちろん電気代も明らかに高すぎる。

配線に問題があるのは確かだったので、大家に修理を依頼。向かいの部屋のエアコンと湯沸かし器が、私たちの部屋のメーターに繋がっていることがわかった。どちらもとんでもなく電気代を食う物だ。
が、大家もお抱え電気工もそれを認めない。向かいも、知らんぷり。そして、6回も修理に呼んでいるのに一向に直らない。直さない。しかも「直っている」の一点張り。

ここまで来れば、敢えてそういう風に配線されていると考えるのが自然。

埒が明かないので、我々の方で電気工を手配。いまだに謎の線が2本私たちのメーターに繋がっていることが判明。しかしそれでも、大家は認めないし、お抱え電気工は逆ギレ。

もはや未知の生物たち。

大家も電気工も、警察に忖度しているのは明らかだし、警察とその家族は、嘘をつき、大家にも他のあらゆる商売人たちにも忖度させ、隣人に金を払わせておいて平気な顔、いやデカい顔をしている。

これがインドの警察。

「たとえ事故に遭っても、警察は呼ぶな」と言われている所以。
被害者にさえも容赦なく牙を剥くのがインドの警察。

警察はさておき、私たちが直面している試練というのは、いくら働きかけても解決されない問題をどうやって着地させるか、話と常識が全然通じない人たちによる理不尽な行いを前にして、嫌な気持ちにならずにどうやって自分を保つか、ということ。

自分が困らないようにしなくてはいけない。
感情的になってしまうのが一番自分に悪影響がある。
嫌な思いをしているのは、根本的に、周りのせいではない。

他人に平気で迷惑をかける、嘘をつく、非を認めない、ルールを守らない、約束も守らない、人を見下す、人を蹴落とす。ここは、こんな倫理観を基に成り立っている社会。

だから、みーんな困っている。
困っているから、他人の事を考える余裕がない。
他人の事はどうでもよくなる。
そして、自分のことしか考えなくなる。
結果的に自分さえも見失う。
迷惑をかけられる方が悪いという考えに至る。
そして、自分が困らないように他人を困らせる。

どんどん社会が荒んでいく悪循環。

倫理観を共有できていない人々に囲まれて生活するのは本当に疲れる。

疲れるんだけど、生活しなきゃいけない。
余計なこと、考えなくてもいいこと、根拠のないことは考えない。目の前に起こっている事とどうやって解決するかだけに集中する。まずはコレ。

そして、何かある度に、自分の感じ方や考え方を観察して、こんな環境下で自分を見失わずに自分の人生をどう生きるか、模索する日々を送っている。

あゝ、修行。

あゝ、これが生活。