【問】
昔の囲碁のプロは、どんな勉強をしてたの?
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【答】
都内の古書店や図書館に通い、打碁集や詰碁集などを読み込み、碁罫紙に記録した。
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[中山典之プロの場合]
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「私がプロを目指して勉強していたのは20代。当時の私は、神田の古本屋でバイトをしていた。
その古本屋に、本因坊秀甫全集の全3巻、本因坊秀栄全集の全4巻があった」
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「秀甫全集と秀栄全集を並べて勉強したかったが、全集は高額で、当時の私の小遣いでは買えなかった。
そこである時、思い切って古本屋の主人に相談したところ、
〝プロを目指しているなら、貸してあげるよ〟
と、秀甫全集3冊と、秀栄全集全4巻を、無料で1ヶ月も貸して下さった」
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「貸して頂いた全7冊に掲載されていた全棋譜を、1ヶ月かけて碁罫紙に書き写した」
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昭和50年代以前は、囲碁の勉強が出来る新刊の取り扱いがメチャクチャ少なく、本を探すにも一苦労だったらしい。
なので当時の若手棋士や囲碁修業生は、
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「打碁集に限らず、詰碁、手筋、ハメ手、ヨセ……
都内の古本屋とか図書館に出掛けて、あらゆる種類の囲碁のテキストを探すのが日課だった」
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らしい。
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