女流立葵杯の街から

囲碁の女流棋戦の中継予定を中心に投稿しています。

【寄稿】 棋譜並べをして強くなれるのか?

2023年06月22日 | 打碁集・棋譜並べでの囲碁の学び方

【テーマ】
「棋譜並べをして強くなれるのか?」について


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 以下、依田紀基プロより。


 棋譜並べで どれほど上達するかどうかは個人差があるでしょうね。その人のメンタルも影響するし。

 棋譜を並べる。
 その意味合いはなんでしょうか?
 そこから何を得るためにやるのでしょうか?

 僕が安藤武夫七段の内弟子になったのは12歳でした。たくさんの名人達の全集がありました。宝の山に見えましたね。
 僕はそれらの棋譜を片っ端から並べました。かつての名人達が対局してる場面を想像しながら。それがとても楽しかった。

 最初は模倣から始まります。そのうちに繰り返していると疑問が生じるのです。

「どうしてここに打ったのか?
 どうして打ち方を変えたのか?」

 そして無条件に、たましいに響くような感動に出会う。

「こんな手を自分も打てるようになりたい」

 と。それを念じながら繰り返し並べました。
 結局〝棋譜を並べる意味〟とは、

「疑問を持つ事で理解を深め、
 感動を取り込む事」

 だと思ってます。
 だから上達を自覚するには、ある程度の時間が必要かも知れないし、個人差があるのかもしれませんね。


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『打碁集・棋譜並べでの囲碁の学び方』のカテゴリーについて

2021年04月26日 | 打碁集・棋譜並べでの囲碁の学び方

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 このカテゴリーでは、囲碁の勉強法〈棋譜並べ〉について。

 ブログ編集者が実践していた事、そして囲碁のプロや有名指導者が推奨している方法をまとめてみました。

「囲碁の棋譜並べ、未経験。これからやってみたい」

 と言う人向けに、学習しやすい方法にスポットを当ててみました。

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≡≡級位者向け棋譜並べ・Lv1≡≡

2021年04月26日 | 打碁集・棋譜並べでの囲碁の学び方

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A≫アマ10級未満
 ⇒⇒コラムから知識を得る

 19路盤での実戦をした事が無く、〈囲碁のルール〉や〈基本的な打ち方〉を勉強してる段階の人の場合。この時点では、
「19路盤でのプロの対局を、
 碁盤に並べて勉強する」
 その必要は無いと思う。ただし、ご本人がやりたければ勿論OK。

 極端な話。アマ10級未満の人の場合には、打碁集のコラムを読んでいるだけでも棋力アップする場合がある。なぜなら、

①コラムには囲碁の勉強法が書いてある
→→その勉強法の通りに囲碁を勉強していただけで、囲碁の知識や技術が身に付いてしまった。

②コラムにはエピソードが書いてある
→→プロのエピソードが面白くて、囲碁の勉強のモチベーションが高くなる。その結果、勉強量が増えて囲碁の知識が沢山身に付く。

 と言う事が起こったりもします。

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B≫アマ10級以上
 ⇒⇒間違えないで置く練習

 ハンディは、アマ初段の人と9子局前後(40目負けは互角とみなす)

 アマ10級前後は、19路盤での対局にチャレンジし始める頃の棋力。なので実戦経験がほとんど無く、19路盤の広さに困る事が多い時期。

 一例。
 囲碁の作戦の1つには『秀策流布石』と言う物があります。その秀策流布石で、石を置く場所の代表例。

↓↓秀策流、正しい例の1つ↓↓

 


 ところが。19路版での実戦経験がほとんど無い人の場合、こんな置き場所間違いをしてしまう。


↓↓秀策流、これは間違い↓↓


 棋譜並べの時の置き間違いは、誰でも起こしてしまう。まして19路盤での実戦経験が無い人なら尚更。
 と言う事なので、私個人の見解としては、

◎10級前後の人は、棋譜並べをして「石を置く場所を間違え無い」様に気を付ける。
◎並べる範囲は、最初の10手だけでもよし。

 この練習をするだけでも、棋譜並べの活用としては良いとおもっています。

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≡≡級位者向け棋譜並べ・Lv2≡≡

2021年04月26日 | 打碁集・棋譜並べでの囲碁の学び方

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A≫アマ8級以上
 ⇒⇒19路盤に慣れる事が大事

 アマ8級の人は、アマ初段の人に9子局で勝てる事が多くなる(20目程度の負けは容認)
 この時期には、19路盤での実戦経験も増えて来ているはず。なので棋譜並べをする時のポイントは、

①序盤20手位まで並べる。
②なるべく沢山の種類の棋譜に接する。
③打たれた手の意味は考えない。
④「碁が強くなる」事よりも、
 「19路盤に慣れる」事に専念する。

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B≫アマ5級以上
 ⇒⇒守り方を学習する

 アマ5級の人は、アマ初段の人に5子局前後のハンデで戦える。この頃から、アマ有~高段者との対局も増え始める傾向あり。
 アマ有~高段者は下手の弱点を確実に狙ってくるので、「上手な守り方」を身に付けていないと、序盤早々に石を沢山獲られて負けてしまう可能性もある。
 なので5級の頃の棋譜並べは、

⑤基本の形
 ナラビ、コスミ、1間トビ、2間トビ、小ケイマ、大ゲイマなど。

⑥上手なキズの守り方
 カタツギ、カケツギ、ケイマツギ、タケフツギ、など。

 プロの実戦にも出てくる基本の打ち方に注目する。これが身に付けば、序盤早々に大差で負ける可能性は低くなるはず。

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C≫アマ5級以上
 ⇒⇒攻め方を学習する

 そしてもう1つのポイントは、攻め方。
 囲碁の場合。有力と思われる攻め方は種類が多過ぎるので、それを全て覚えようとするとキリが無い。
 そこで、棋譜並べで注目したい攻めの方法(私の独断で厳選)

⑦相手の石の近くに打つ場合
……ツケ、ハサミ、カタツキ、ボウシ。

⑧斜めのキズを狙う場合
……直接切る、キズのとなり、キズのナナメ。

⑨1間トビの穴を狙う場合
……出切り、ノゾキ。

 上記⑦⑧⑨の、その内のどれか(1~2点)に注目しながら棋譜並べをする。

 

↓↓↓↓

 「基本的な石の形」を勉強できる。

  

 

 

↓↓オススメ『囲碁の手法(下)』↓↓

 「基本的な石の形」を勉強できる。

  

 

↓↓オススメ『基礎力アップ問題集』↓↓

  

 

 


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≡≡級位者向け棋譜並べ・Lv3≡≡

2021年04月26日 | 打碁集・棋譜並べでの囲碁の学び方

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 Lv3は、碁盤全体を見据えた勉強内容。
 現代のプロの碁では使われていないかも知れないけれど。

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A≫布石の基本

 対局が始まったばかりの頃は、碁盤の上に石は無い。なので、

◎1に空き隅、2にシマリ、3にヒラキ。
◎1に空き隅、2にカカリ、3にハサミ。
 この格言を意識しながら、序盤10手を碁盤に並べる。

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B≫序盤の駆け引き

 上記Aが終わったら、お互いに陣地を拡大し合う駆け引きが始まる。
 なので……

◎プロが打つ〈広い所〉はどこか?
◎2間ビラキや3間ビラキをいつ使うのか?

 等を意識しながら棋譜を並べる。

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C≫中盤の駆け引き

 上記Bの後には、中盤戦が始まる。中盤の戦い方を学ぶ為にも、

◎ツケ・カタツキ・ボウシ等で、新しい戦いを仕掛ける or 受ける
◎ウチコミの手筋を使って、相手の陣地にダメージを与える。

 これを意識しながら棋譜を並べる。

 

↓↓オススメ『勝機は「石の高低差」にあり』↓↓

  

 

 

↓↓オススメ『囲碁は序盤で差がつく』↓↓

  


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