Guitars On Broadway

洋楽とエレクトリックギターの旅路

FENDER BLUES JUNIOR Ⅲ

2020-03-27 18:06:14 | AMPLIFIERS

80年代に入ってフェンダーは長くアンプの不遇時代に入ります。70年代中盤から歴史のある真空管ギターアンプのノウハウと音楽シーンのミスマッチが次第に大きくなり、50~60年代のビンテージフェンダーアンプを求める声が大きくなっていったのも事実でした。80年代に入ってCBSから独立した新しいフェンダーは真っ先に手を付けたのが古き良き黄金期だったフェンダーを復活させることでした。そんな中、往年の名器のリイッシュとは別にビンテージの質感と現代的なトーンを持ち合わせたモダンなラインナップがプロフェッショナルチューブシリーズとしてリリース。50年代のツイードアンプのキャビネット形状を世襲したのがこのシリーズで80年代の後半に出たこのシリーズは最初10インチ15Wのプロジュニア、12インチ45Wのブルースデラックス、10インチ×4のブルースデビルの3種類。90年に入り一歩遅れて登場したのが12インチ15Wで50年代のツイードアンプのキャビネット形状を世襲したこのブルースジュニア。

コンパクトキャビに12インチスピーカーを搭載。EL84にマスターボリューム、3バンドトーンコントロールにスプリングリバーブまでと豪華な内容に聴感上40Wクラスの出力と全て完結してしまうハイスペック。そんなことから現在まで様々なモデルチェンジをし生産完了品と言われてもいまだに新品が手に入るほどのロングセラーアンプ。

デビューからツイード、ブラックトーレックスバージョンと変化、2000年に入ってカリフォルニアコロナからメキシコへ製造工場を移し2010年にブルースジュニアⅢにモデルチェンジ。様々なトーレックスカラーと搭載スピーカーのバリエーションの限定モデルをリリースし最後の現行モデルはブルースジュニアⅣ。

現代の高出力のピックアップやペダルの使用も想定した若干ハイ上りのトーンセッティングなためダークなビンテージツイードトーンを求めるとちょっと肩透かしを食らいます。今回はスピーカーを純正のエミネンスからセレッションクリームバック8Ωに交換してスピーカーケーブルも色々と変えてみました。今のところマッチするのがベルデン8470がボトムが低くていいかもしれません。すべてのジャンルに対応する程のトーンレンジがあるためにビンテージライクなシングルコイルだとさらにプレゼンスを加えたようなまとまりつかないトーンの恐れもあります。基本をクランチ設定でドライブペダルやケーブルでバランスをとるのが基本的なセッティング。これだけのロングセラーアンプなのでビンテージツインリバーブをモチーフにしたいろいろなチューンナップもあるようで試してみたいものです。

音の通りは抜群で30人クラスのライブバーだとフルバンドでもノンPAでOK。それでもアンプスタンドを使用してヴォリュームは半分以下です。重量14kgとセッションなんかには重宝するサイズ。



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