Guitars On Broadway

洋楽とエレクトリックギターの旅路

Sweet Honey Overdrive HW

2019-06-30 20:46:18 | PEDALS

名機の再確認です。クローンは使用していましたが本物は忘れたころにやってきます。フィンランド製マッドプロフェッサーのスウィートハニーオーバードライブのハンドワイヤードモデル。ギタリストのマニアックな部分のピンポイントに絞ったようなオーバードライブ。あくまでも個性を主張せずギターやアンプのキャラクターのオイシイところを肉付けするようなペダルで最もローゲインな部類に入るかもしれません。名前を聞いてもパッと歪の質感が出てこない代物。しかし、歪はブースター的ではなくしっかりオーバードライブでバッファを取っ払ったOD-1のようです。ミッドが落ちているホットケーキや盛上がったTSでもなくキッチリとフラットなのが抜群のチューニング。ダンブル系等との表現もありますがコンプレッションが少なくピッキングやボリュームのタッチに素早く反応するからなのでそう言われてかもしれませんがモチーフになっているのは小型ビンテージスプロアンプをドライブしたトーンという話もあり。どちらにしてもザラつかないクリーミーなトーンでコンプ感やサスティーンを付けるには下地のアンプのクランチ度合を上げる自然な方法がおすすめ。

キャビネットはズッシリと重い亜鉛ダイキャストで塗装はハンドメイド感がある粗い感じ。時期によってキャビネットのフォルムに丸みがあったり印刷が変更あったりと様々。次第に絶滅危惧種的なニュアンスも感じ取れるハンドワイヤードは絶縁目的のセロテープがワイルドです。プリント基板仕様の低価格バージョンもありますがゼンドライブ同様ハイエンド価格。

トーンノブ位置のフォーカスも高音調整ではなくハイミッドの調整がポイントで歪やトーンノブは全体の微調整の可変幅ですが他のアンプやペダルとのバランス調整にはかなりの大きいパフォーマンスを発揮します。ナチュラルでいながらシッカリとシングルノートのオーバードライブは太いというのも珍しいペダルかもしれません。ここにきてBOSS OD-1をリファインしたトーンに出会えるというのは既にネタは70年代から変化無いということです。

マッドプロフェッサーの他のペダルにも共通するのは、派手さは無いがそれぞれテーマがハッキリしているという音作りに頑固さを感じますね。



2 コメント

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Unknown (後輩のベーシストC)
2019-07-01 23:37:06
ご無沙汰しております。
相変わらず鋭い検証でとても勉強になります。

話は変わりますが、最近発売された「Lee Custom Amplifier」というメーカーの真空管バッファーがとても気になっています。
12AU7を一本内蔵したクリーンバッファー兼ブースターで本来ギター用なんですが、どうやらベースでも問題なく使えると製作者の方がおっしゃってまして「真空管バッファーってどんな感じだろう?」と気になっています。
ただ、少量生産で店頭在庫はゼロに等しいため試奏できないんですよね...。

もし店頭で見つけたら試してみてください!
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こちらこそ (junglewah)
2019-07-02 21:14:36
後輩のベーシストC 様
いつもありがとう!

チューブバッファー!気になりますね。動画を見ましたが
かなりいい感じですね。ギターやベースのアンプは基本的には広いヘッドルームでどんな入力が来ても余裕を持てるようにしていますがその分トーンは散漫になりますね。
そんな時にオーバードライブやプリアンプでコンプ感やボリュームのカーブを整えるという使い方をしますが変化を目的としたアイテムよりシンプルに初段の部分で色付けするバッファーは効果的だと思いますね。

ましてやチューブだからいいコンプレッションを再現できそうな気が。シュミレートもいいですがホンモノの真空管で適度に飽和させるのはそそりますね。
チェックしてみます。
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