DVマーク用スピーカーキャビネットをいろいろと物色しています。王道のマーシャル1922はライブでは安定した出力が保てますが何せ重量がお手軽ではありません。セレッション12×2の宿命ですがこの容量があっていかに軽量化するかが今回のテーマ。フェンダーアンプに長年慣れてしまっているのでタイトな密閉キャビよりエアー感満載の後面開放キャビを見つけてチューンナップしていきます。珍しい後面バックパネルの上部が最初から無いタイプで様々なスピーカーユニットを取り付けやすくなっているようなキャビですが開放過ぎるので上部パネルを増設。イメージする雰囲気はブルースブレーカーのようなスタイルです。
キャビ重量を決定するものが搭載するスピーカーユニットです。最近はエミネンスのトンカーがお気に入りなのですが巨大なマグネットが軽く6.5kgオーバーなので今回はご遠慮してもらって4kg前後のセレッションやジャンセンも考えましたがエミネンスのネオジウムマグネットを使用した極軽量のLil' Texasを載せることに。ユニット総重量1.8kgの最軽量で余裕の出力100w。ハイスペックなビンテージをイメージしたトンカーよりモダンなディストーションの重心の低いトーンがいい感じです。1発で十分な音量と軽量化を実現した素晴らしいユニットにやっと出会えた感じです。
さてこのエミネンス「Lil' Texas」パトリオットシリーズは付け加えたようなトレブルが無くビンテージを全く意識していないところが潔くて太いトーン。下地になるクランチがドッシリしてペダルでブーストしてもミッドレンジが暴れません。ローミッドのエアー感はこのくらいの容量のキャビになれば1発でも十分に出力されます。マーシャル2061Xでもトレブルが刺さらない理想なマッチングはこれから出番が多くなりそうな予感。ソリッドステート、チューブどちらにもうまく混ざり合うスピーカーです。
キャビ内のスピーカーケーブルはお気に入りのLAVAケーブルのTEPHRA。合計8本の線材の加工で手間がかかりますが原音のダイレクトさは癖になるほどです。マーシャル伝統の大型コンボアンプスタイルのキャビネットですがロゴのサイズが合っていないところが若干カスタム風。キャビネット総重量12kg弱の軽量化に成功です。
アンプを探求していくとやはりスタジオでバンドアンサンブル上でのパフォーマンスが重要になります。しかし、歴代のビンテージアンプはその物量とトーンが比例した結果出来上がった音なのでスタジオで普段使いが難しくなっていくのが現実です。車両があっても普段からストレスなくスタジオに持込可能なアンプ重量は13kgというのが現実的なボーダーラインでしょう。コンボアンプの基準、ツインリバーブの重さは今になっては時代遅れですね。メーカー的にはあまりお勧めしないと思いますが一瞬で4kgの軽量化を図れるネオジウムマグネットのスピーカーユニットを使用する方法もアンプチューンナップの一つです。
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