忙中閑話

四季の移ろい、花鳥風月を楽しみつつ
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NTT固定電話解約の不合理

2013-03-15 | 日記
 長年懸案だった NTT固定電話の解約、ではなく「使用休止」の手続きが昨日やっと片付いた。30数年来同居する義母が2回線の契約をしていたが我々夫婦が携帯を使うようになったこともあり1回線はほとんど使わなくなっていた。

 実は7、8年前に一度家人が義母を連れて解約の手続きに行ったことがあるが、窓口で黒電話の返却が必要だとか、工事が必要などと言われて面倒になり手続きを断念して帰ったことがあるらしい。らしいというのは、自分は当時単身赴任していて不在だったからだがその話がずっと頭に残っていた。

 この時断念したのは、1に黒電話など何処にあるかわからない--2回線切り替え式、インターホン付きの内線電話を使っており黒電話は使っていない--、2に義母のゴミ部屋と化した部屋の奥に内線電話の親機があり工事人を入れたくない、という理由からだったらしい。

 当方も義母にかかわることだからと義母任せで放っておいた。

 ところが先日、日頃使わないこの回線にNTTから”光回線”のアンケートの電話がかかり自分がたまたまこの電話に出た。アンケートの形ではあったが実体は光回線の勧誘であった。ほどほどにあしらって電話を切ったものの、この時回線の解約をまた思いついた。

 ネットで調べると見ると手続き自体は簡単にできる。義母に再確認すると使わないので解約OKだという。

そこで正式にネットで解約手続きをすると1日置いて次の確認のメールが返信されてきた。

メールいわく、
●電話加入権のある電話なので電話回線を廃止する場合、通常「利用休止」となり、「解約」希望の場合は契約者本人より別途手続きが必要。
●「利用休止」の場合は電話加入権はNTT預かりとなり、再加入する時に電話加入権が無料。
 工事費が2100円。休止中の回線使用料は無料。再加入の時は番号が変わる。などなど。

このメールでは「解約」する場合の工事費がいくらかかるのか、電話加入権の返却があるのかどうかはさっぱりわからない。始めから「利用休止」ありきなのである。
また「施設設置利用料」の返還がないとは書いてある。どうやらこれは「電話加入権」のことらしいがはっきりしない。

 仕方ないので電話で確認すると、解約した場合金は返還されず、一方で工事費は無料とのこと。しかし、確か加入した数十年前、当時「施設設置利用料」として7万円以上は払ったはず。それが返還金なしで工事費2100円分しかないとはあくどい商売をするものだ。NTTが直接関わったものでないから免責というが、「施設設置使用料」はNTT(当時は電々公社)に入ったはず。
しかも現在は「電話加入権」は半分の36000円、「ライトプラン」だと毎月250円プラスだが「加入権」不要だという。電話加入権の10年分割払いに相当する。将来家族が再加入することはまずないだろうが解約してもわずか2100円を得するだけ、しかも担当窓口まで行って手続きするのも煩わしい。7 万数千円は捨てたものとして「利用休止」手続きをとることにした。


 もう一つ不条理ななのは「工事費」なるもの。工事はNTT社内だけで現地工事はないとのこと。電話の引き込み線は残したままで、将来家屋解体などで邪魔になったら撤去するがこの場合の工事費は無料だという。しかもNTT社内での工事内容を聞いても、わからないと言う。

以前解約を断念したのは、工事で室内に入られるのが嫌だったことが原因の一つであり、ネックだったこの現地工事がないと確認できた結果「使用中止」の手続きを進めることにはなったのだが、それはいいとして、高所作業車が必要な現地工事が無料で、一方のNTT内の工事-多分交換機の配線を外すか、回線の登録を削除するような簡単な工事-が有料とはどうなっているのだろう。



 ともあれ、回線解除の手続きはあっけなく終わった。工事開始の確認電話が入って数時間後に電話してみたら確かにあの「お掛けになった電話番号は現在使われておりません」のメッセージが返ってきた。

こういとも簡単に手続きが済んだことから考えると、7,8年前に手続きを試みた際の窓口の応対は、どう考えても契約継続をさせるための嫌がらせだったように思えて仕方がない。少なくとも20年間、計40万は無駄に払ったことになる。