忙中閑話

四季の移ろい、花鳥風月を楽しみつつ
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南海トラフ地震被害予想に驚き呆れる

2013-03-20 | 随想
南海トラフで地震が発生した場合の被害予想が新聞の第一面を賑わしている。TVのニュースでも大きく取り上げられた。

被害想定220兆円、避難者950万人だそうだ。

だが、この数字はいったいどこから出ているのだろう。計算の元になった前提の条件が全く見えてこないで数字だけが一人歩きしている。

いったいこれを見て何をどうしろと言うのか。

ただ一つ重要なのは地震が起きたらできるだけ早く、より高い所に逃げるということだろう。被害がどうのということではないはずだ。


気のせいか東日本大震災以来、この手の過大とも言える発表がやたら目に付く。積雪予想しかり、台風予報しかり。

地震巣窟の日本、いつどこで大地震が起こってもおかしくない。明日かもしれないし、100年、1000年、いや1万年先かもしれない。意地悪く言えば、取り敢えず数字を挙げておきさえしておけば地震が起きた時に言い逃れがつく。反対に、我々が生きている間に起きなくても予想が外れたといって避難されることはない。

こう言っては悪いが、東日本大地震を予想できなかった人達がどうしてこうも堂々とこんな数字を公表できるのだろう。「いや、予想はしていたし公表もしていた」というかもしれない。しかし、およそ1000年前の貞観年代に起こったと言われる貞観津波の存在を指摘する人たちをこの地震学界の主流派や重鎮は全く無視するか軽視してきたのではないのか。あの伊達政宗さえ過去に津波被害があったという言い伝えによって仙台城を海岸線から1遠く離れた高台に築城したと言うのに。

かくて、マスコミと行政だけがこの数字で踊る。

いやはや ひねくれジジイの戯言か。