10月に母が亡くなってから
実家の台所に立つ機会が増えました。
およそ30数年前、中学生だった私が
卵焼きを作った鉄のフライパンがいまだに残る台所
今も仏壇の前に座るとジワリと涙があふれます。
でも、一番面影が残る台所はほっこりと温もりがあります
80歳を目前にして、「人生初の独り暮らし」に挑んでいる父
ここにきて初めて母と向き合う時間を過ごしています。
故人への偲び方は人それぞれですが
母は、父が一番得意とする形で大きな作業を残しました。
筆まめであり、几帳面でなかった母
独りで暮らすには大きすぎる実家のあちらこちらから
宝探しのように遺言となる母の言葉が見つかります。
父はせっせとこの収集に勤しんでいます。
よき夫婦のあり方だと改めて思います
そして、姉や私の身体を借りて父の食事を作っているのも
母なのかもしれません。
私たち姉妹に根付いている
カメーカメー(食べなさい食べなさい)の食文化。
命の薬です