契園の入園料を支払って階段を上る。右手の茅葺の上に覆いかぶさるモミジも赤く色づいている。
本来の調子はいまいちだが、このような気候のなかでは仕方がない。
いつものように茅葺の屋根を狙って数枚撮り散策道に足を踏み入れる。
見物の人が少ないのと朝日の柔らかい光がいいので、ここにはいつも朝いちに来るようにしている。
逆光の光のなかで紅葉した葉が、透き通った黄や赤に輝き、幾重にも重なった葉が色を濃く見せてくれる。
整理するのが面倒なのであまりシャッターを押さないように、普段から心掛けているがついついシャッター音が増してくる。
木々たちもいつまでも葉をつけていては、体力も弱る一方だろうから散り急ぎたい。