深夜に近づくにつれ気温もどんどん下がっていく、そこだけ雲が切れて寒々とオリオンが瞬く。
厳冬の川に入った男たちは、桶に入った今年とれた1升2合の奉納米を禊場の上流で左に7回右へ7回と米を砥ぐ。
この間約100人の男たちは、オイサ、オイサの掛け声をかけながら、堰上げられた川に腰までつかり肩を組み円陣を作る。
やがてあちらこちらで男たちの輪ができる。冷たい水で赤く染まった背中に腕を回し激しく動く。
ボルテージが上がってくると、あちらこちらで水しぶきがあがる。子供ように無邪気に冷たい川の水を掛け合う。
どの男たちの顔にも笑顔が溢れていた。もちろんこのお祭りにも大人に混じって小さな子供たちも参加していた。