福津市にある宮地嶽神社は、神功皇后を祭神として1600年前に建立された。
以来、何事にも打ち勝つ開運の神として、多くの人々に信仰されている。
パワースポットそれに縁結びの神として、若い女性を中心とした参拝客も多いという。
この宮地嶽神社の参道は、1km程の道がまっすぐ北に向かい海岸まで伸ている。
2月と10月に、この参道の延長線上に赤く染まった夕日が沈む。
天気予報では、快晴とは空の雲の量が1で、晴れだと2~8の状態をさすらしい。
快晴でも雲一つないというのは、めったにないことになる。
この日は、朝から雲一つない空でどこもでも青空が広がっていた。
週間天気予報も晴れマークが続く、ちょっと早いけど行ったほうがいいよと誰かが耳元で囁く。
その誘惑に耐えきれずに早めに仕事を切り上げ、日没の1時間前には宮地嶽神社の参道を見下ろす階段に座っていた。
いつもは、カメラマンと見物の人であふれるこの場所も、18日の一直線になる日よりも少し早いので人は皆無。
それでも、日没時間が近づいてくると、見物人がちらほらと集まりだし5時過ぎると空の色も青から赤みを帯びてくる。
階段の踊り場の石畳も赤く染まってくる。
毎度のことなのだが、どなたか石畳を歩いてくれる人を探さなければ、秋の日はつるべ落としに沈む。
気は焦る。ちょうど女の子を連れたお母さんが来られた。すかさず事情を話し石畳を歩いてもらうことに快諾を得た。
赤く染まった石畳に親子の影が伸びる。それを見守る人々それぞれの中に物語が生まれる。
「人がいるとやっぱり、違うね」と声が上がり、シャッター音が響く。
歴史ある神社なので、参拝すればパワーがいただけるのは当然なのだろうが、
参道の向こうに沈む夕日を浴びれば、パワーが増幅されさらに強力なパワーを頂けるかもしれない。
もちろん、モデルになってくれた親子にも、パワーアップしたた夕日が燦々と降り注いだ事はゆうまでもない。
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