(原 光訳 2000年、沖積舎)
ダンテの「神曲 地獄」編 第11歌(カッコ内は筆子、その9)
◯学び模(ま)ねてゐることを。 そなたの物理学によく注意するならば、あまり後でない頁に見出すだらう、生徒が師に従ふやうに、
そなたたちの技術は出来るかぎり自然に従ふといふ言葉を、だからそなたたちの技術はいはば神にたいする孫なのだ。
創世記を最初から思ひ返してほしいが、この自然と自身とそれに従う技術によつて、そなたたちは命の糧を得、前進しなければならぬ。 (ここまで前回)
◯だから高利貸しは別の道を歩んでゐるのだ、あらぬところに希望をかけ、自然自身に従ふ技術を軽蔑してゐるのだから。
だがもうわたしに従って進むがよい、魚座が地平線の上できらめき跳ね、大熊座はすっかり北西の上に位置し、
崖路はずつと向うで下つてゐるのだから。」(つづく)
◯2015年11月15日は、今年の第四十六主日。日聖協「聖書愛読こよみ」は「御心にかなう生き方」という主題である。聖書はエレミヤ33章1~11節、その11節、「しかし、やがて喜び祝う声、花婿と花嫁の声、感謝の供え物を主の神殿に携え来る者が、『万軍の主をほめたたえよ。主は恵み深く、その慈しみはとこしえに』と歌う声が聞こえるようになる。」と。この苦しみと試練の世はわたしたちの信仰によってやがて複雑な路を通りながらであると予想されるが、回復する。信仰にはどんな苦難も解決させる力がやどる。それゆえ、信仰を強くして見えない神の働きに信頼を寄せること。
◯写真は、11月29日の特別伝道のチラシに用いた駅前にあるザビエル銅像の写真である(11月11日撮影)。