定時は、NHKの18時からは、ニュースシブ5時ニュースに引き続き、全国ニュースを流し、10分からは「首都圏ネットワーク」だ。しかし、今週と来週は大相撲なので、シブ5時は無い。また、今日は成人の日で祝日だ。ニュースを見ようと思いNHKにチャンネルをあわせた。ところが、18時から5分間ニュースの後、「ひとモノガタリ」というドキュメンタリー番組だった。副題は「定年まぎわの人情課長 ハカチョウの涙」とのことで、吉岡里帆さんの次のような語りで始まった。
「引き取り手のない『無縁遺骨』が次々と運び込まれる神奈川県横須賀市役所。亡き人の境遇に思いをはせ、時に怒り時に涙を流しながら遺骨の帰る場所を探す公務員がいる。人呼んで“ハカチョウ”(墓課長)。出過ぎた事はしないイメージもある役人の世界で、私情を挟み、お節介を焼き、役所内の温度差に四苦八苦しながらも突き進む。定年間際の課長の情熱はどこから沸いてくるのか。年の暮れ、奮闘する課長を追った」
タイトルと語りに興味を惹かれ引き続き視聴することにした。
番組は、“ハカチョウ”と呼ばれる市役所の福祉部門の課長の活動を追う。ご本人の話に加え、職員や支援対象者等との話などをいくつかのエピソードを入れて構成されていた。
この課長は無縁仏としてまとめて埋葬されてしまうのは、許されない。孤独死などの遺骨の遺族を探し、遺骨を引き取っていただきたいとの強い信念を持っていた。
遺骨にはいろいろな人生があった。行き違い、食い違いもあっただろう。「本当にいいの? 後で後悔しない?」と遺族に、電話や手紙で一方だけは入れておきたいと課長は語る。しかし、多くは返事が返ってこないそうだ。
課長は、部下にも「家族(遺族)がいない骨なんか無い」と叱咤し、中途半端に諦めないで連絡を取るよう促す。
課長は、安定した収入が得られるからという理由で市役所に勤め始めた。福祉部門に配属になったが、当初は福祉には興味を持てなかったという。しかし、3人の親子との出会いがきっかけで関心を抱くようになったとのこと。
その親子は、子供が病院で入院、さらに、父親がなくなるなど、生活苦に陥った。
このことが課長の体験と重なった。
課長の父は事業に失敗し、負債を抱えた。課長は、母に連れられ夜逃げせざるを得なくなったという。
この後、引き取りの無い骨に、また、残された写真、親の位牌などを見ると、それぞれの人生が伺えた。家族(遺族)を探し出すことが縁結びだと、活動を続けるようになったという。
しかし、遺族を探し当てたとしても、遺骨を引き取ってくれる人は少なく、保管する骨は増えるばかりだ。
年末になって、遺族から遺骨を引き取るという返事をもらった。遺骨は79歳の孤独死の男性だった。課長がその人が住んでいる部屋を訪れ遺品整理をしたとき、最小のものしかない殺風景な部屋にあったあるものを見つけた。不思議な形をしている折り鶴だった。生前男性はその折り鶴をつくっては、福祉施設に届けていたという。折り鶴は何羽も繋がって作られていた
。
その男性の息子が市役所に遺骨を引き取りに来た。息子の話では父親は手先が器用だったという。
課長は思った。3羽繋がっていたのは子供たちだったに違いないと。
番組では、この男性の遺骨のエピソードだけでなく、病弱の人に病院に行くよう勧めるための訪問などの支援を行う課長を紹介していた。
しかし、なかなか病院に通う気にはなってくれない。
それでも「解決しないんですけれど、やれるところまでやるしかない」と語る課長のことばで番組は終了した。
福祉とは単に法律や行政だけではない。幸福と言う最良の結果を求めつつ、一人ひとりに向かい合っていく過程が大切だと改めて感じた。
「引き取り手のない『無縁遺骨』が次々と運び込まれる神奈川県横須賀市役所。亡き人の境遇に思いをはせ、時に怒り時に涙を流しながら遺骨の帰る場所を探す公務員がいる。人呼んで“ハカチョウ”(墓課長)。出過ぎた事はしないイメージもある役人の世界で、私情を挟み、お節介を焼き、役所内の温度差に四苦八苦しながらも突き進む。定年間際の課長の情熱はどこから沸いてくるのか。年の暮れ、奮闘する課長を追った」
タイトルと語りに興味を惹かれ引き続き視聴することにした。
番組は、“ハカチョウ”と呼ばれる市役所の福祉部門の課長の活動を追う。ご本人の話に加え、職員や支援対象者等との話などをいくつかのエピソードを入れて構成されていた。
この課長は無縁仏としてまとめて埋葬されてしまうのは、許されない。孤独死などの遺骨の遺族を探し、遺骨を引き取っていただきたいとの強い信念を持っていた。
遺骨にはいろいろな人生があった。行き違い、食い違いもあっただろう。「本当にいいの? 後で後悔しない?」と遺族に、電話や手紙で一方だけは入れておきたいと課長は語る。しかし、多くは返事が返ってこないそうだ。
課長は、部下にも「家族(遺族)がいない骨なんか無い」と叱咤し、中途半端に諦めないで連絡を取るよう促す。
課長は、安定した収入が得られるからという理由で市役所に勤め始めた。福祉部門に配属になったが、当初は福祉には興味を持てなかったという。しかし、3人の親子との出会いがきっかけで関心を抱くようになったとのこと。
その親子は、子供が病院で入院、さらに、父親がなくなるなど、生活苦に陥った。
このことが課長の体験と重なった。
課長の父は事業に失敗し、負債を抱えた。課長は、母に連れられ夜逃げせざるを得なくなったという。
この後、引き取りの無い骨に、また、残された写真、親の位牌などを見ると、それぞれの人生が伺えた。家族(遺族)を探し出すことが縁結びだと、活動を続けるようになったという。
しかし、遺族を探し当てたとしても、遺骨を引き取ってくれる人は少なく、保管する骨は増えるばかりだ。
年末になって、遺族から遺骨を引き取るという返事をもらった。遺骨は79歳の孤独死の男性だった。課長がその人が住んでいる部屋を訪れ遺品整理をしたとき、最小のものしかない殺風景な部屋にあったあるものを見つけた。不思議な形をしている折り鶴だった。生前男性はその折り鶴をつくっては、福祉施設に届けていたという。折り鶴は何羽も繋がって作られていた
。
その男性の息子が市役所に遺骨を引き取りに来た。息子の話では父親は手先が器用だったという。
課長は思った。3羽繋がっていたのは子供たちだったに違いないと。
番組では、この男性の遺骨のエピソードだけでなく、病弱の人に病院に行くよう勧めるための訪問などの支援を行う課長を紹介していた。
しかし、なかなか病院に通う気にはなってくれない。
それでも「解決しないんですけれど、やれるところまでやるしかない」と語る課長のことばで番組は終了した。
福祉とは単に法律や行政だけではない。幸福と言う最良の結果を求めつつ、一人ひとりに向かい合っていく過程が大切だと改めて感じた。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます