贈り物が届いた。多摩から旬の果物の梨だ。箱をみた瞬間思い出したことがある。7月に、息子の嫁のお義母さん(おかあさん)から、そのうち時期が来たら贈り物を送りますねという予告電話があったことだ。思わず微笑んでしまった。予告通りのうれしい宅配便だった。
お義母さんは、穏やかでおしゃれなウイットに富んだところが、微笑ましい。いつも息子と孫がお世話になっている。
送られた箱には「多摩湖梨」と書いてある。種類は何だろうと思い、送り状を見たら、「幸水・稲城・豊水」と書いてあった。でも、一つひとつが正確にはどれがどの種類かは分からない。予測すると一番右のは大きいから豊水かもしれない。
みかんやリンゴは旬がずれてもある時期までは食べられる。しかし、梨は収穫したてが食べごろだ。追熟しない果物だそうだ。
梨は日本の果物としては歴史が古く弥生時代からあったとのこと。したがって西洋梨に対して和梨という文言もある。シャリっとした食感がみずみずしくてよい。それに比べ、西洋梨をはじめて食べた時の柔らかさには驚いた。西洋梨には申し訳ないが、柔らかい舌触りは梨を連想できず今でも好きになれない。
我々はふたり暮らしなので一度に3種類を、食べ比べるわけにいかない。手に取った梨を剥いて食べた。多摩湖梨は甘くておいしかった。梨はお尻側や皮に近い方が甘いそうだが、これは種に近いところでも甘かった。お義母さんの心遣いに感謝すべきうれしい贈り物だった。