心が満ちる山歩き

美しい自然と、山に登れる健康な身体に感謝。2019年に日本百名山を完登しました。登山・街歩き・温泉・クラシック音楽‥‥

尾瀬沼から尾瀬ヶ原へ(3)

2021年07月11日 | 尾瀬・燧ヶ岳・会津駒


 (つづき) 


 広大な尾瀬ヶ原の、東の端が見晴です。ここには山小屋が6軒集まっています。湿原のど真ん中でも、深い森の中でもないですが、仙境という感じがとても出ているところだと思います。
 辞書をひくと、仙境は「仙人の住む土地(のような俗界(ゾッカイ)をはなれた地)。仙界」(『三省堂国語辞典(第七版)』)とあります。いくら仙人でも、建物が無ければ住めないでしょう。
 見晴から山ノ鼻まで尾瀬ヶ原を縦断しました。竜宮十字路の手前で沼尻川を渡るところが、福島県と群馬県の境界です。川の周囲だけは、湿原ではなく原生林です。複線の木道の間から、ワタスゲの果穂が顔を出しています。
 この近くで「竜宮現象」が見られます。木道の標識に「竜宮現象 出口(湧出点) ※水が出てくるところ」と書いてあります。湧き出しているかどうかは、水面を見ても分かりませんでしたが、底に大きな穴が開いているのが見えました。尾瀬で、湿原の地下の様子が分かるのは、ここだけかもしれません。
 天気は今一つで、山ノ鼻が近づくと小雨もぱらつきましたが、燧ヶ岳至仏山も隠れることなく見え続けていました。水面に映る、曇り空とおぼろげな逆さ燧も味があると思いました。
 17時20分発の、鳩待峠を出る最終バスで帰りました。







  (写真:2021年6月上旬) 



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。