高妻山(2,353m) (つづき)
北アルプスが見えてきました。白馬の大雪渓はまだまだ雪が多そうでした。
シラネアオイの花はたくさん咲いていましたが、どれも終わりに近づいて、あまり元気がありませんでした。
この暑さのせいでしょうか?中ではこれが一番きれいでした。
高妻山には最後にこの急坂の登りが待っています。
標高差にしておよそ300mほど、最後の方には岩場もあって、見た目以上に大変でした。
”十阿弥陀”の石祠と青銅鏡。ここから、最後にガラガラした岩場を歩いて山頂に至ります。
5時間20分かかって着きました。これは本当に大変な山だと思いました。今でも高妻山といえば、きつかったことを先ず想い出してしまいます。体調が今一つだったからかもしれません。それでも、遮るもののない頂上からは、北アルプスの峰々が見事でした。北から南へ白馬、五竜、鹿島槍と続く後立山連峰、さらに奥には剱岳、立山がひかえています。また、槍ヶ岳の穂先も見えました。気温の高いせいか空は霞み気味でしたが、槍ヶ岳だけはどんな時でもはっきりと分かります。
百名山には「妻」の字が入る山が二座だけあります。
もう一つの、東北の吾妻山と違って、高妻山は最初から最後まで骨のあるルートが続き、優美な部分がどこにもありませんでした。
黒姫山や飯綱山に登った時に高妻山を見ました。それは凄まじい鋭鋒で、威圧感すら感じました。しかし、一度でも「登ったことのある山」に変わったことで、次に高妻山を見た時には凄さ以外の何かを感じられるといいなと思います。
(登頂:2016年6月初旬)