みみずのたわごと

多忙老人の独り言

徒然草展

2014-07-25 14:48:00 | 独り言
6月11日から7月21日まで六本木の東京ミッドタウン・ガレリア3Fにあるサントリー美術館で開かれていた「徒然草絵巻物」展へ行きました。文字だけではなく絵巻物にもなっているとは知らなかったので、興味をそそられ見に行く気になりました。


3階が入り口で4階から展示が始まります。


「徒然草」は中学・高校の古文で大体習うので親しみやすい古典です。吉田兼好は京都双ヶ岡の東方に庵を結んだといわれます。

徒然草の冒頭文「つれづれなるままに、日ぐらしすずりにむかひて、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。」はあまりにも有名です。

絵になりやすく、解りやすい教育・道徳的な内容なので写本も多く、江戸時代には挿し絵本も普及しました。これは有名な題109段 高名の木登り。



希望者には体験型ミニレクチャーが開かれており、今回は「絵巻物のついて」のワークショップでした。


では習った(絵)巻き物の取り扱い方 ①巻緒(しばってある紐)を静かに解いて輪にして表紙の内側に置く  ②空間を保って左に巻いて合わせる  ③合わせたまま両手で少し持ち上げて右手側まで移動する。


 
④左側を転がして肩幅まで広げて内容を読む  ⑤(読み終わったら)右を左まで転がして巻いてゆく(この時天地の縁を合わせること) ③を繰り返す


今回は(手を良く洗ってから時計や指輪などを外して)素手で巻き物に触りましたが、白手袋をすると滑って落としたり、手袋の繊維で剥げかかっている塗料を引っかけて落としたりするそうです。

巻き物は最長で20mのものもあるというので肩幅を50cmとすると40回に分けて見ることになります。美術館も最近はこのような体験型レクチャーを開くようになってきているのは、美術品に親しむ稀な機会でした。今回体験した絵巻物は『鳥獣戯画』(近世のレプリカ)でした。それでもかえるやうさぎの躍動感が伝わってきました。