
池の水面に散った古代蓮の花びらがまるで小舟のように浮かんでいた。
おそらく散ってまだ間もないであろう、薄紅の可憐な小舟に目が奪われた。

小舟の下を鯉たちが泳いでゆく。
わずかな水の揺らめきに2隻の舟はくるくると回転して遠くへ運ばれてしまった。

岩陰に運ばれて休む小舟を発見。

風に運ばれたのか陸地に乗り上げたしまった小舟もある。


蓮の花は開花から三日の間は開いては閉じを繰り返し、四日目に花びらをはらりと散らす。
次の小舟の出航までは、まだ時間があるようだ。
蓮華の小舟には西方浄土に向かう魂が乗っているのだろうか…。
ふとそんなことを感じてしまった。
2009年7月12日 西新井大師にて
カメラ: Canon EOS Kiss Digital N
