日記も気ままに

JULIEというフィクション、澤田研二というノンフィクション。
フィクションには裏打ちされたノンフィクションがある。

お田植祭り 5日

2015-05-06 | 日記
ちょっと遠距離でしたが、鏡町富村「布施神社・お田植祭」へ行ってきました。





このお祭りの起源は平安朝末期らしく、その後、衰微した時もあったようですが、
時を経て少しづつ形を変えながら今に継がれているようです。

そして、このお田植祭をよりわかりやすくするために、
7年前から神社側の水田で、昔ながらの田植を再現しています。


のどかな空気の中で、かえるはランデブーとか合唱とかしたり、みずすましやトカゲもいて、初夏の風景。






牛を使っての田起こし


畔作り


田のならし


富太鼓の音に従って早乙女が田植をして「昔ながらの田植」風景は終りました。




そして田植の後は、布施神社境内でのお田植祭です。

① 獅子踊り・・・神田植の行われる場所を浄め豊作祈願のために悪霊を追い払う。


② 荒起こし・・・牛に扮した幼稚園児くらいの男の子が牛鍬(うしんが)馬鍬(まんが)を引っ張って走ると、あっというまに作業が終わる。
       重労働の作業を早く終らせたいという願いがこもっているそうです。


③ 鍬代・・・畔を塗り・休憩で煙草を吸い・昼寝をし・日が傾く頃に家路につく。


④ 田植・・・一人が「双徳神は植えさせ給え」と言い一団が「よいよい」と掛けをし、榊の葉をちぎっては撒きながら後ろ向けに歩いて行く。退場までに榊の葉が残っていれば、この年の苗のできがよいそうです。ちなみに葉はしっかり残っていました。


⑤ 殿様と福太郎・・・ここで、お殿様が登場ということになりますので、観客は全員帽子を脱がされます。
殿様に山盛りのごはんを食べさせようとするが殿様は食べないので、ご飯が熱いからかと、福太郎が、扇子や着物の袖や日傘であおいでさまして食べさせようとする。やっとお殿様が食べようとしたとき、福太郎が自分の口に入れてしまう。このやりとりの間に、お殿様が笑わなければその年は豊作となる。






もちろん、お殿様は笑わなかったので、今年は豊作です。
登場した殿様の口上は、「上千町は坪に早稲・中千町は坪に中稲・下千町は坪に晩稲」
このお殿様、この後、布施の神様となって新穀を民が食べるのを見とどけ、山に帰り、山の神となって農民にシアワセを与えるのだそうです。


大変な重労働を、少しでも軽く楽しくならないものか、そして、五穀豊穣を切に祈って奉納された、素朴で穏やかな豊作祈願のお祭りでした。
そして、面白かったのは、ほぼ無言劇だったこと。
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