Annabel's Private Cooking Classあなべるお菓子教室 ~ ” こころ豊かな暮らし ”

あなべるお菓子教室はコロナで終了となりましたが、これからも体に良い食べ物を紹介していくつもりです。どうぞご期待ください。

ダマスクローズ 160

2020年12月16日 | ダマスクローズをさがして ― Ⅲ

    

※9.シコン

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ムラサキ(紫、 Lithospermum erythrorhizon)ムラサキ科の植物の一種。多年草で、初夏から夏にかけて白い花を咲かせる。根は暗紫色で、生薬であるシコン(紫根)は、ムラサキ科のムラサキの根を乾燥したものです。
漢方的には清熱涼血、解毒、透疹などの効能があり、発疹、吐血、鼻血、腫れ物などに用いられます。特に、シコンを配合した紫雲膏は、火傷や凍傷の治療薬として有名です。
また、根は古くから紫色の染料として用いられ、中国、朝鮮、日本に分布する多年草「ムラサキ」の根を乾燥させたものです。中国最後の薬物書「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」には「紫草」の名で収載されています。

  

※10.ヒレハリソウ Symphytum officinale ( 鰭玻璃草 別名、コンフリー ) ヨーロッパ、西アジア原産。花色…紫、白、ピンク、水色。

コンフリーは、ヨーロッパ原産のムラサキ科ヒレハリソウ属の多年草です。分布域はヨーロッパ全域に渡り、牧草地、小川や池の周辺など、やや湿り気のある場所に自生しています。コンフリーは、少なくとも紀元前400年からハーブとして栽培されており、薬用、または食用として利用されていました。そのため、北アメリカやニュージーランドなど、多くの地域で逸出したものが野生化し、帰化植物として定着しています。日本には明治時代に食用、または牧草として導入され、昭和40年代には健康食品として一大ブームとなって各地で栽培されていました。ただし、コンフリーの摂取による肝障害の事例が海外において多数報告されており、2004年に厚生労働省が食用としての流通を規制しています。

昭和40年といえば、終戦から20年で、まだ家では庭でニワトリを飼っていました。コンフリーの大きく茂った、ごわごわした毛のある葉を思い出しました。親がどこららか聞いてきてニワトリのえさに植えていたのです。何処にでも大きく茂って、おまけに栄養価も高いというので植えていたのですが、2004年に、厚生労働省は、『コンフリーを含む食品を摂取して肝静脈閉塞性疾患で、主に肝臓の細静脈の非血栓性閉塞による肝硬変又は肝不全及び肝臓癌を起こす例が海外で多数報告されているとして』摂取を控えるよう注意を呼びかけると共に、食品としての販売を禁止しました。

知らないとは怖い物で、ニワトリだけで、人間が食べなくて良かったと思います。加熱で毒性が減ることはない、ピロリジジンアルカロイドのエチミジン(echimidine)とシンフィチン(Symphytine)によって肝障害が引き起こされます。特に根にある肝臓の解毒酵素(シトクロムP450)によるアルカロイドへの変換が原因で、急性毒性が有るほか胎盤を通じた胎児への影響があるといわれています。新しい、食べたことのない物には、特にハーブには気を付けねばなりません。薬用だった物を食用に回したのが間違いだったんですね。天ぷらにしても駄目ですよ。