Annabel's Private Cooking Classあなべるお菓子教室 ~ ” こころ豊かな暮らし ”

あなべるお菓子教室はコロナで終了となりましたが、これからも体に良い食べ物を紹介していくつもりです。どうぞご期待ください。

発酵と塩 - 1

2018年08月02日 | パン

今回のパンの試作で気になった材料の一つに塩があります。塩が発酵中の酵母に及ぼす影響について調べてみました。


塩はパンに普通12%使用されます。塩には浸透成分としての性質と、Na +およびCl - イオンとしての性質が考えられます。塩を添加して、酵母細胞のガス生成を減らす、言い換えれば生地に塩を添加して発酵プロセスを制御することができます。

 30%以上のスクロースまたはグルコースフルクトースを加えた生地に塩が加わると、塩は砂糖のない希薄な生地よりも有害で、生地の水分活性が大きく低下します。

酵母細胞に、陽イオン毒性の暴露と浸透圧ストレスの曝露の両方が加わるからです。

 浸透圧ストレスに適応するため酵母細胞は、トレハロース、プロリン、およびグリセロールを含む相溶性溶質を蓄積するのですが、このお話は本題から離れますのでここまでにしておきます。)

 塩の添加は酵母細胞のガス生成を減少させるのですが、反面、塩レベルが低下すると生地中に残る炭酸ガスの量は少なくなります。塩は、グルテン膜の強化効果があり、塩が少ないと発酵中に生産されるガスを保持することはできなくなるからです。グルテン膜に対する強化効果のために、塩はパンレシピに含まれる必要があります。たくさんの砂糖をドウに入れた時の塩の量には気を付けねばならないようです。パネトーネなどのイースト菓子を作る時には、使うイーストの選定が問題になってきます。




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