伊坂幸太郎作品~これで3作め。 ★★★☆☆
妻を殺され、復讐を決意し、闇の組織「令嬢」に忍び込んだ元中学の数学教師・鈴木。
これまで30人以上もの人間を自殺へと導いてきた殺し屋・鯨。
一家惨殺でさえ躊躇うことなく、ナイフを操る殺し屋・蝉。
鈴木が「令嬢」に潜入して一ヶ月、予想もしてなかった事件が起こる。
妻の仇だった男が、鈴木の目の前で車に轢かれて死亡する。
この事件をきっかけに、鈴木と鯨と蝉~三人の距離が近づいていく。
亡霊に悩まされ、過去を清算することに心を惹かれる鯨。
自由に生きていくことを夢想し続ける蝉。
彼ら二人の今後の鍵を握る鈴木。
巧妙に張られた伏線が、絡んでいきながら、物語は終局へむかっていく~
殺し屋が出てくるので、当然なんだけど、人がいっぱい殺されます。
ある者はナイフで刺され、ある者は「押し屋」に押され、ある者は首をつって、命を奪われていきます。辛いです。
「チルドレン」も「陽気なギャングが地球を救う」も、明るい話だったので、安心して読むことが出来ました。
でも、この作品は、違いました。読み終えたときに、重いものが残りました。
小説として、完成度は高い、と思うけど、おすすめ度は★3個。
読みごたえは充分!!なんだけど、幸せ度が低いです
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