心の山を歩いていこう!

単に山頂を目指すより、山歩きそのものを楽しみたい。
そんな思いを備忘録として綴ります。

甲武信ヶ岳、国師ヶ岳へ、その3。

2018-11-06 09:00:00 | 登山

ゆったりとした下り。
単調な風景に段々と飽きてきた。



今の自分の位置はどの辺だろうか。光の向きが頼り。そして高度計の示す標高が頼みの綱。



森の奥底に沈んでいる気分になる。


  
いきなり視界が開ける。おそらく「両門の頭」だろう。
目指す国師ヶ岳は遠い、そして高いと感じられる。



木賊山と甲武信ヶ岳。
それぞれの山頂にいた事がもう朧気な記憶となっている。



明るい風景から一転。また森の中を彷徨うかの如く歩く。



所々風倒木が道を塞ぐ荒れた森。
森歩きに相応しい景色がありそうで中々無い。



苔むす森、北八ヶ岳がどこかで恋しい。



明るい景色に向かって行く時、少しの期待が芽生える。



ようやく「東梓」。只今13時10分。次第に時間が気にかかり始める。



木漏れ日が作り出す影を一歩ずつ踏みながら下る。



緩やかなアップダウンを繰り返しながら標高を下げて行く。



岩の割れ目に根を張る木々の逞しさに感心する。
一方で脆弱にしか根が張れないからこそ風に弱いのだと納得する。



「国師のタル」に到着。
これからは登り一辺倒。と同時に日没までに大弛峠につけるかと心配になってきた。



急坂が途切れないのでしんどい。
地表の霜柱が溶けていない。どおりで寒いはずだ。



ようやく国師ヶ岳のアタマが見えた。もう少しの頑張りだと思うと先ほどまでの不安が吹き飛ぶ。



15時45分国師ヶ岳の山頂にやっと到着。
長かった道程がようやく終わりを迎えようとしている。



山頂から見える尾根は明日の道程。


歩行時間約10時間の長かった一日がこうして終わった。
明日は明日で困難が待っているだろうが、まずは今日一日の無事を喜びたい。
      (2018年11月2日)

(続く)


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