心の山を歩いていこう!

単に山頂を目指すより、山歩きそのものを楽しみたい。
そんな思いを備忘録として綴ります。

裏燧林道を歩く。

2019-09-30 19:00:23 | 登山
夜明けの尾瀬に霧が立ち込める。霧に浮かぶ至仏山。



霧に霞む中、赤田代へ向かう。



ブナの森に付けられた平坦な道を気ままに歩く。



やがて道は下りへ差し掛かる。



流れの音の先に平滑ノ滝が見える。


三条の滝へはまだまだ降っていく。



手強い下りを経て、ようやく三条ノ滝に辿り着く。辺りは一段と涼しい。



三条ノ滝から戻り、分岐からの登りがキツい。木の根の階段を直登する。



平坦な道となり、一安心。ブナの森に柔らかな朝日が差し込む。



薄暗い森を抜けると、右手に燧ヶ岳の山容が覗く。



長い森歩きに飽きた頃、湿原に辿り着く。明るく広がる空間は気持ちが和らぐ。



湿原を囲む山、森の景色にも見惚れる。



湿原に差し込む木の影。明暗が美しいと感じ入る。



伸びやかに木道が伸びる。


今この場を独り占めしている。何と贅沢な一時なのだろう。



左側には平ヶ岳が見える。長く伸びる稜線に沿って歩いたと思うと感慨深い。



右奥に燧ヶ岳のドームが覗く。今回、これが見納めとなる。


色付く木々ともそろそろお別れ。御池に近づいて行く。


この山旅を振り返れば、尾瀬の入口の中で一番アプローチが遠い御池は山の奥、また奥の場所。次に訪れる事はもう無いかもしれない。
だからこそ、この山旅を青空の下で歩けたことは何にも代え難い思い出となった。

次に尾瀬を訪れるとすれば夏の頃。今回行っていない至仏山へも行かなくては、と考えている。

     (2019年9月26〜27日)

(終わり)









尾瀬沼から見晴へ。

2019-09-29 19:00:14 | 登山
長英新道が終わり、視界が一気に開ける。遠くには尾瀬沼の湖面が見える。



振り向けば湿原の彼方に燧ヶ岳が小さく見える。



木道は湿原の先、森に吸い込まれて行く。



森の先、左側は尾瀬沼の湖面がきらめく。



森の中、平坦な道が伸びる。



再び開け、沼が見える。湿原の岸が尾瀬沼らしい景色に思える。 



木々の間からの景色。少しずつ変わる光景が目を楽しませてくれる。



再び森を抜けてれば湿原が広がり、彼方には燧ヶ岳が迫る。



真っ直ぐ木道が伸びて行く。



ナデッ窪の分岐。急登の難路らしいが、ここからの景色では想像がつかない。



時の進みがゆっくりと感じる光景。



池塘が風景のアクセントとなる。



ここからは森歩きが続く。緩やかながらも所々登りがあり、足が疲れてきたのを実感する。



せせらぎの音が心地良い。澄みきった流れに影が映る。



緑深いブナの森に所々色がはえる。秋をここでも感じる。
間もなく見晴へ到着。



夕暮れ時の景色。
夕日が辺りを黄色一色に染める。



夕日が当たる燧ヶ岳。少しずつ日が落ちてくる。



日が山裾に沈むと、至仏山が浮かぶ。



(続く)


















秋を迎えた燧ヶ岳へ。(その2)

2019-09-28 19:00:00 | 登山
俎グラに到着。反対側の尾瀬沼が大きく広がる。



山頂での一時。吸い込まれそうな青空はいつの時も印象深い。



こちらよりも標高の高い柴安グラを見る。



柴安グラ山頂。ここは登山者にとって憩いの場のよう。



西側には広大な尾瀬の湿原が広がる。そして至仏山が対峙している。何とも感慨深い風景。


 
右側には、平ヶ岳、中ノ岳、越後駒ヶ岳そして荒沢岳への山並みが見える。いずれも自分にとって思い入れ深い山々。



もう一度俎グラへ戻る。



俎グラから尾瀬沼へ向かって降って行く。



こちらは南斜面なため、秋の日差しが心地良い。



色付く木々のトンネルを潜って行く。



ここから笹に囲まれた道を真っ直ぐ降りていく。



尾瀬沼が次第に近づき、大きく見える。



振り返れば、山頂は見上げる所にまで下ってきた。



一息つくのに格好な場所。



ここからえぐられた溝の道を下って行く。



やがて針葉樹茂る森の中を歩く。



ここら辺りは平坦な道が長々と続く。 


少しずつ木々の隙間が広がり明るい日差しが入ってきた。長英新道も間もなく終わり。



(続く)















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秋を迎えた燧ヶ岳へ。(その1)

2019-09-27 22:00:10 | 登山
この夏平ヶ岳から見た燧ヶ岳。心に引っ掛かり、いつの日にか行こうと思った。それがまさかこの秋になるとは思わなかったが。

時期としては少し早いが、秋に染まる風景を思い描きながら、歩いて行く。
  
 
尾瀬の入口として一番遠い御池から歩き始める。
朝日に染まる木々の葉は黄緑色に変わってきている。



シダ、笹が深い北斜面を登る。辺りは鬱蒼とした茂みのため見通せない。


 
急に明るくなると、燧ヶ岳の山頂方面が顔を出す。



広沢田代に出る。池塘を照らす朝日が眩しい。


 
草紅葉はまだ色濃くはないが、秋の気配を感じさせる。


 
これから向かう方面。道は森に吸い込まれて行く。



この辺りはなだらかな登りだか、段々とキツくなって来る。



朝日が染める景色を眺め、呼吸を整える。



ゴツゴツとした岩の登山道は急坂となり、身体に応える。



目の前が開け、広大な湿原の彼方に燧ヶ岳の山頂ドームが見える。



池塘越しに平ヶ岳、その先に中ノ岳、駒ケ岳が見える。



山頂が少しずつ迫って来る。



見上げれば、秋らしく澄んだ青空が登りの辛さを忘れさせてくれる。



やがて木々の背が低くなり、笹が登山道を囲む。


 
岩が溢れんばかりの登山道を直登する。
もうひと頑張り。



直登から開放され、笹の斜面を斜めに登って行く。



左側には、歩いて来た二つの湿原が眼下に見える。



もうひと登りで山頂に辿り着く。



(続く)



















爽秋の鳥甲山へ。(その2)

2019-09-14 20:00:49 | 登山
分岐から山頂まで、もうすぐそこ。



山頂は疎らな木々のため、絶景スポットではなかったが、上空は澄み切った秋の青空が広がる。



少し戻れば、正面には苗場山が見える。



右側に目を向ければ歩いて来た白クラの頭方面が見える。



そして左側はこれから下山する赤クラの頭方面。



遮るもののない草原の中を下って行く。



行きのような危険箇所もなく、ゆったりと歩いて行く。



笹の広がる中を道が伸びて行く。秋のハイキングの様に気持ちが寛ぐ。



右側は谷底まで赤茶けた岩が剥き出しになった断崖に差し掛かる。



間もなく赤クラの頭に到着する。



赤クラの頭から山頂方面を振り返る。



山頂から白クラの頭への稜線が見える。
こちらとは対照的なアップダウンが伺える。



この先に伸びる登山道の向こうには秋山郷の集落が見える。



またも振り向けば、左から白クラの頭、赤クラの頭、そして小さく山頂が見える。ここが見納めの場所となった。



展望に恵まれた稜線はゆったりと下って行く。



平穏な道もこの辺りまで。



この先はジメジメとした、急な下りがひたすら続く。



飽き飽きする程の下りの先には豊かに広がるブナの森が待っていた。もう少し我慢して降れば屋敷登山口に辿り着く。



鳥甲山は標高2,000m級とは思えないハードな山だったが、ある意味自分を鍛えてくれた山でもあると思い返している。
ともかく良き思い出がまた一つできたのは嬉しい事。

山旅だけでなく、今回は素通りした秋山郷で時間を忘れて過ごしたい、としみじみ感じ入った。

       (2019年9月14日)
(終わり)