心の山を歩いていこう!

単に山頂を目指すより、山歩きそのものを楽しみたい。
そんな思いを備忘録として綴ります。

秋、雨上がりの黒姫山へ。(その2)

2019-10-17 21:00:00 | 山日記


山頂へ到着。下界は雲海の下だが、ここは澄み渡る青空の下。


戸隠山方面。彼方の山々が地平線の様。


枝越しに見えるのは妙高、火打山、焼山。妙高山がこんなにも近くに見える事が意外だった。



峰ノ大池分岐から下ると苔生す薄暗い森となる。



七ツ池に立ち寄る。そこは一面笹の生い茂る開けた空間だった。



小さな池越しの御巣鷹山。



峰ノ大池の畔。時計の針が止まったかのような場所。



池越しの御巣鷹山。



帰りしな振り返り、もう一度池を眺める。後ろ髪を引かれる。



窪地に付けられた登山道は薄暗い森を抜けて行く。



大岩に塞がれた道を抜け、身体的にも気持ち的にも一安心する。明るい森は気分が切り替わる。



やがて下り道に差し掛かる。
足元は泥濘んでいたり、苔の生えた滑りやすい岩があったりで歩き辛い。



見上げれば、青い空、赤と黄色の色付く葉。印象的な秋の一面。



少し高度を下げ、ブナの木が現れてくると道がなだらかになってくる。



変化のない平坦な道が続き、今歩いている地点がどの辺りなのか分からず戸惑う。



大ダルミから見上げる。なだらかでどっしりとした山容。



辺りは落葉松の森となり、緩やかに下って行く。


ブナの木々を抜けて行けば新道分岐も間近。



今回ブナの色付きはイマイチだったが、黒姫山の秋を満喫できた。
しかし、古池からの黒姫山の景色が見られなかった事は大きな心残りとなった。池の水抜きは来年の九月末までなので、次に行くとしたら再来年以降となるだろう。その年は黄葉の当たり年になりますように。

      (2019年10月16日)
(終わり)

秋、雨上がりの黒姫山へ。(その1)

2019-10-16 21:00:00 | 山日記
前々から秋に訪れたいと考えていた黒姫山。
今年は、台風の影響が懸念され、しかも前日は雨模様。当日の天気予報は晴れというのを信じるしかない。


朝、ガス立ち込める中を歩き出す。



まずは種池に到着。対岸はガスが垂れ込めているせいで見えない。幻想的と言えば聞こえはいいが、残念。



古池に到着。この光景に啞然とする。古池に映る黒姫山を一番の楽しみにしていたのに、あまりにも残念でこのまま引き返そうかと考えてしまった。



気を落ち着かせ、とりあえず山頂を目指す事にする。こちらは池の周回路から見た戸隠山。



時季的にまだ早いせいか、色付く葉はチラホラ。



行く手を風倒木が塞ぐ。台風の影響だろうか。



木々が開け、山頂方面が見える。上空はガスが晴れ青空が覗く。



柔らかな朝日がブナの森に射し込む。


平坦な道が続く。山裾の広い山という事を実感する。


 
標高が上がるに従い、段々と木々の色付きが目立ってくる。



青空を背景に、艶やかな赤が映える。



傾斜が緩やかになり、徐々に針葉樹が目立ち始める。


木々の向こうに見えるのは御巣鷹山(小黒姫)。



稜線らしき道になってくると、しらたま平はもう間もなく。



しらたま平からの景色。
戸隠山が雲海に浮かぶ。



背の低い木々の向こうには、天狗原·金山、焼山、火打山が見える。



やがて黒姫山山頂が見えてきた。外輪山の一角と思っていたが、端正な三角錐に驚く。



コルを登り返し、笹の背が低くなると山頂はもうすぐとなる。


(続く)

秋と温泉を満喫、日光澤温泉。

2019-10-13 18:00:00 | 山の宿
山の温泉宿に行きたくなった。
歩いてでしか行けない、山の宿、日光澤温泉へと向う。


大清水から鬼怒沼を越えて、降りてくると、赤い屋根が見えて来た。日光澤温泉の建物のようだ。



建物正面から。
まだ日は高いが、一時半から入れるのが有り難い。



玄関の引き戸を開けると、上がり框の先にもう一枚引き戸がある。昔の家を訪ねた気になる。 


入ってすぐの売店には古い振り子の時計が掛かっている。ノスタルジックな雰囲気が漂う。



案内された部屋。狭いけれど、縁側もある。



まだ誰もいない一番風呂へ向かう。
四つある風呂のうちの男性用内風呂。



露天風呂は上と下の二箇所。
こちらは上の露天風呂。お湯の温度が熱いのと、日差しが眩しいので早々に切り上げる。



こちらは下の露天風呂。
仕切りがあって、手前が熱め、奥が温め。この時間は手前に入ったが、奥の温い方がお気に入りで、夕暮れ時浸かり過ぎてのぼせてしまった。


湯上がり後、廊下の窓からの景色。
ゆったりと静かに時間が流れていくのがとても良い。



夕暮れ時の玄関。
灯りが看板の文字を浮かび上がらせる。



玄関を入ってすぐの休憩場所。
まだ十月半ばなのにストーブに火が入っていた。



食堂前の廊下。
そろそろ夕食が待ち遠しくなってきた。



夕食メニュー。
食事だけでなく、濁り酒が美味しくお代わりしてしまった。



食事処には囲炉裏端もある。


翌朝のメニュー。
漬け物が四種類あるのが嬉しい。甘味も付いている。



また鬼怒沼を越えて行くので早めに出発。立ち昇る煙を見ていると名残り惜しく感じる。



振り返り、建物にもお別れを告げる。



古い建物をくぐって、昨日来た道を戻る。今日は天気がはっきりしないので鬼怒沼に向かう人はいない様だ。



初めて訪れた日光澤温泉。初めてとは思えない懐かしさに溢れていた。
この佇まいは何時までも残して欲しい。
またいつの日かこの懐かしさが恋しくなったら、訪ねよう。

      (2019年10月8·9日)
(終わり)











秋本番、鬼怒沼へ。(その2)

2019-10-12 18:00:00 | 山日記
物見山から下って行く。秋の日差しの温かさを感じる。



先程までのキツさとは裏腹に、こちら側はなだらか。




鬼怒沼分岐から鬼怒沼山方面に足を向ける。



日差しの入る針葉樹の森歩きは何処かで歩いた道に思え、親しみを覚える。



木々の間からこんもりとした鬼怒沼山が見えてきた。


薄暗い森の中へ降っていく。



分岐から下草茂る森を登る。こちらは所々道がはっきりしない。


こちらの山頂も木々に囲まれている。



日光白根山方面のみ見える。



鬼怒沼まで戻ると、開けた空間となる。北側に目を向けると、燧ヶ岳と平ヶ岳が見える。



先程通過した物見山が見える。



この池の畔で休憩。
まさに秋の深い青空を映す鏡。




日光白根山が遠くに見える。



木道はさらに伸びて行く。



先程までいた鬼怒沼山が池塘の向こうに見える。



風が無いので、山と森がくっきりと池に映る。



湿原の風景は変化に富んでいて見飽きない。



草紅葉一色の光景からは花咲く時季の景色が思い浮かばない。



雲一つない青空の下で鬼怒沼を歩けた事はとても貴重な経験だったと振り返る。
夏の頃池の畔で花々が咲き乱れてい景色が見たみたい。いつの日かまた訪れる事を楽しみにしている。

      (2019年10月10日)
(終わり)

秋本番、鬼怒沼へ。(その1)

2019-10-11 18:00:00 | 山日記
ここのところ、高層湿原を巡る山旅を続けている。
地図をながめていると、鬼怒沼も湿原が広がっているようだ。
ここを訪れ、日光澤温泉へと下る山旅が浮かんだ。
今回はのんびりとした山旅になることを期待したい。
 

尾瀬の玄関、大清水を出発。歩き始めは平坦な林道歩きから。野生動物の足跡の多さに驚く。


林道の下を流れていた川はやがて林道と変わらない高さになってきた。
清冽な流れが見えてくる。



林道も終わり、川辺りの細い道に変わる。



流れを渡り、その先は滝となっていた。



流れを渡った後道が少し分かりづらかったが、稜線に上がってしまえば迷うことはない。



ヒノキ主体の薄暗い森からブナに変わると一気に明るく感じる。



ここから北側に巻くようになると再び暗い森歩きになる。


 
岩が現れ、ここから傾斜がキツくなってくる。



一度、樹間が広がり、彼方の山々が見える。



前方には目指す物見山の山容が見える。


 
一枚の落ち葉に秋を実感する。



所々色付く木々が目を楽しませてくれる。



朝日を受けた赤い葉が艶やかさを増す。



ときに大きな岩が立ち塞がる。足場の悪い登山道が続き、予想を裏切る。



ここから歩きやすい道になって少しホッとする。




標高を上げ、次第に明るさを増してくる。


 
2,000mをすでに越えてはいるものの森の様子が変わらず、あとどれだけ登るのか戸惑う。



ようやく物見山に到着。山頂は木々に囲まれ、見晴らせない。



(続く)