野辺山をはさんで八ヶ岳と対峙する男山。標高は1,851mながら、凛々しい三角錐の山容は目を引く。
五月に入り、足慣らしにどんな山なのか登ってみた。
登山口は集合住宅のすぐ側なのに驚く。とはいえ、一昔前は生活の山、里山だったのだろう。
獣用のフェンスから林道を登っていく。芽吹きの森には鳥たちの囀りが響き、五月の山の雰囲気に浸る。
勾配がキツくなり、稜線を越えるとこちらは明るくなだらかな下りの道になる。
新緑をすり抜ける光が眩しい。この時季ならではの淡い緑が印象的。
木々の向こうには男山の山容が見える。まだ先は長いのだろうか。
林道の脇は芝生のよう。笹が見られないのは何故だろう。
枯れ草の見られない林床。最盛期の夏の頃は草生い茂る景色と変わるのだろうか。
芽吹いた落葉松林の向こうに男山の頭が覗く。遠くから望む山容とはまた印象が変わる。
なだらかな林道ももうじき終わり。
ここから踏み跡の様な登山道となる。地図では手挽き坂となっているが、傾斜はまだ緩い。
少しずつ傾斜が増し、標高が上がってきたのか、落葉松の新緑が薄くなってきた。
登山道は楢の落ち葉が敷き詰めてある。季節の巻き戻しを感じさせる。
ガレた岩を登る。ロープが用意してあるが、それ程大変でもなかった。
天狗山へ延びる稜線に出る。山頂まで50m。
ここから岩の登り。とはいえ、手を使って登るレベルでもない。
あっという間に山頂に出る。来た道を振り返れば天狗山の頭が飛び出ている。
金峰山、瑞牆山方面。スッキリと澄み渡れば山容がわかるのに。
野辺山の先に八ヶ岳が見えるハズ。あいにく雲が取れなかったのが残念。
約一時間半の登りでこれだけ楽しめた良い足慣らしだった。
野辺山の先に八ヶ岳が見えるハズ。あいにく雲が取れなかったのが残念。
約一時間半の登りでこれだけ楽しめた良い足慣らしだった。
今の時季も良いが、落葉松の黄葉の時季、黄色一色の山も良いかも、と思わせる景色。低山ならではのお手軽さの山歩きだった。
(2023年5月1日)
(終わり)