心の山を歩いていこう!

単に山頂を目指すより、山歩きそのものを楽しみたい。
そんな思いを備忘録として綴ります。

夏の雲ノ平。まずは北ノ俣岳を越えて。(その2)

2022-07-31 22:00:00 | 登山
それでも、陽射しは雲に遮られ、多少の風もありで、この時季にしては登りやすかった。

稜線まで登り切ると、雲ノ平、その向こうに山座が並んでいる。水晶岳、黒部五郎岳は見えないが、今日の天気を考えれば上出来ではないか。



太郎平へ下っていけば、薬師岳が大きく見えてくる。今日のところはスッキリと見えないも、こちらもまずまずといったところ。



振り返ると、北ノ俣岳とハクサンイチゲの群落と雪田の白さが印象深い。



太郎平へ向かう途中、池塘群が見える。


この辺りで念願の水晶岳が姿を現す。



太郎平から薬師沢への下りとなる。



ここから風景。雲ノ平の先に水晶岳が見える。



霞んでいてよくわからないが赤牛岳だろうか。



まずは最初の沢を渡る。風もなく蒸し暑さの中での下りだったので、せせらぎの音が心地良い。



笹の原の木道。ここまで下るとキツいアップダウンなく歩きやすい。
 

左手の沢側の草原にはニッコウキスゲが見られる。


そしてまた笹の原。これだけ笹が深いと野生動物が突然飛び出して来そうでちょっと怖い。



針葉樹と笹の原。緑の濃淡の模様が、パッチワークの様。



3つ目の橋を渡る。



そしてまたも笹の原を抜けていく。この景色は先と変わらず、どこまで歩いたのか混乱気味になる。



所々針葉樹の森に入る。



カベッケヶ原。人の手の入らない原始の森に彷徨い込んだような気になる。



再び沢の音が近づくと、いよいよ薬師沢小屋も間近。1日の歩きはここで終了。



(続く)


夏の雲ノ平。まずは、北ノ俣岳を越えて。(その1)

2022-07-31 20:00:00 | 登山
一昨年の秋、黒部五郎岳から水晶岳、大東新道をぐるりと回る山旅をした時、次は雲ノ平を歩こうと思った。秋もいいが、夏の時季に訪れたい。今回はそんな想いを叶えた山旅。


まずは飛越新道から北ノ俣岳へ向かう。天気予報はイマイチでうっすらと靄のかかった森の中を行く。



このポイントから薬師岳が見えるはず。うっすらと朝日が射し込むが、薬師岳らしき山は雲の中。



このまま背の低い木々の原を抜け、また森への登りとなる。



木々の隙間から朝日が射し込む。天気の行方はどうなるのかと気になる。



このコースのシンボル的な立山杉。



神岡新道合流点から進めば、草原が広がる。ここでのニッコウキスゲはもう時期的に終わりの様。



また、森の中へと道は続く。この辺り右側に笠ヶ岳が見えるはずだが今日ところは雲しか見えない。



湿地帯の森の登り。泥濘みの道で苦労する。


 
寺地山に到着。4回目ともなると、ここまで記憶をそのまま辿ってきたよう。



ここから北ノ俣岳が視界一杯に見えるはずだが、今日のところは雲に覆われている。


右側風景。こちらも晴れていれば、笠ヶ岳、御嶽山がみえるのだが、雲のせいでよく見えない。



一度森へと下り、折り返しの登りとなる。



そして北ノ俣岳の登りとなる。登り始めの木道は崩れかかっていて歩きづらい。この辺はキンコウカが丁度見頃を迎えていた。



ガキの田と言われる池塘群。北ノ俣岳の見処のひとつ。



そして、削られた溝に沿った登山道となる。



振り返ると、寺地山、そこから飛越新道への稜線が続く。



歩きづらい溝が終わる。山頂までまだかかるようだ。



消して急坂ではないが、どっしりとした山なので、登っている感じが掴めない。



(続く)

三斗小屋温泉から赤面山へ。

2022-07-27 17:00:00 | 登山
朝方、うっすらと晴れ間が見えていたが、山はガスがかかっている。それでも今日は風が無いだけましか、と思い出発。


えぐれ、泥濘んで滑りやすい道も登りなら安心。



森を抜けると空が見えるも、白一色。期待は出来ないか。



隠居倉に近づくも、ガスが、掛かってボンヤリとしている。



隠居倉に到着。昨日の疲れが残っているようで、しんどく感じた登りだった。



ここからはゆったり多少アップダウンはあるものの、ゆったりとした稜線歩き。

右側に茶臼岳が見えるはずだが、ガスに阻まれて全く見えない。



清水平への下り。この辺りからはようやくガスが晴れて視界が効くようになった。



北温泉分岐から先の光景。ガスの下に広がる山々が気になる。



那須連山の南側なので風を遮り、日が出てくると途端に暑くなる。



大岩を見上げる。空の青さに夏を感じる。


大岩の下のトラバース道。数、種類は少ないが、花々が楽しませてくれる。



赤面山が近づいてくる。こちらから見ると大きなプラトー(台地)という印象。


ようやく旭岳、甲子山が見えてきた。こうやって見えるのもこの時だけだった。



赤面山山頂。


 
ここから下りのみ。



待ち構えるのはびっしりと生える笹の原。



鬱蒼とした森の中は、際立ったこの木ぐらいしか見所がなく、時間の流れが掴めない。



笹に塞がれた登山道をかき分け進む。道もだいぶ荒れていて、確かな登山道なのか心細い。やがて、沢の音、クルマの音が聞こえ、ホッとする。



那須連山の一角のコースとはいえ、茶臼岳から三本槍岳間とは歩きやすさ、人影が全く違っていた。その分山らしいワイルドさを楽しめたコースだった。下山直後は感じなかったが、時間がたつにつれて、二つの池の美しさを求めて秋に訪れたいな、と思うようになってきた。もしかしたら秋の好日を狙って訪れるかもしれない。

       (2022年7月23,24日)

(終わり)

甲子山から三本槍岳、三斗小屋温泉へ。(その2)

2022-07-27 16:00:00 | 登山
須立山の北斜面は一直線の急斜面。しかもガラガラで足の踏ん張りが効かない。



ガラガラの登山道が終わり、ホッとする。灌木帯の中の登りとなる。



頂上からは三本槍岳が、そしてその先の稜線がスッキリと見える。



右に目をやると、流石山方面は重く雲が垂れ込めたまま。


 
ここからの下りはまた背の低い木々の中を抜けていく。



今回のお目当て、2つ目の池鏡ヶ沼。
森の中ひっそりと佇む姿が印象深い。



三本槍岳への登りはなだらか。姿がズングリしているので威圧感がなく、近づいている感じがしない。


 
三本槍岳山頂。先程までは山の姿が見えていたのに、ここから周りの山々が全く見えない。



よく踏まれてはいるが、背の高い笹の登山道を下る。



平坦になる頃、今日初めて見る青空が覗く。



しばらく歩けば、朝日岳が見えるも、ガスの流れは相変わらず速い。



清水平から三本槍岳を振り返る。



左手に広がる笹の斜面。



強風のガスの中を行き、分岐から見た熊見曽根。ここから下りが続く。



薄っすらと見えるのは隠居倉。ガスというより雲が降りてきたようだ。



森から笹の原に出る頃叩くような雨足となった。



木々が傘代わりとなるも、笹の葉のせいで濡れてしまう。足元も粘土で汚れていく。



硫黄の臭いが強くなってくると、三斗小屋温泉の源泉が見えてきた。
三斗小屋温泉まであとすこしの距離。



(続く)

甲子山から三本槍岳、三斗小屋温泉へ。(その1)

2022-07-27 15:00:00 | 登山
三斗小屋温泉に宿泊するにあたり、何処を歩こうかと考えていると、三本槍岳から北に伸びる登山道が目に入った。2つの池も途中にあり、何だか面白そうな予感。


甲子温泉からいよいよ山に入る。緩やかながら、ジグザグに山肌を登って行く。



下を走る289号線からのクルマの喧騒が聞こえなくなる頃、猿ヶ鼻に着く。ここからはほぼ平坦な道になる。



甲子峠分岐からそのまま甲子山へ登って行くと岩肌の登山道となる。登りでは大丈夫だが、降りだと濡れていれば滑りそう。


細くなっていく稜線のトンネルの道を抜ける。



甲子山山頂。やはり予想通りのガスの中。威圧感のある旭岳が見たかったが、姿を見せてはくれなかった。



旭岳の足元の密な森。これから足を踏み入れるのを躊躇してしまう。


森の中は予想に反し、疎林と笹の美しき景色。



そしてその先はブナの純林。秋紅葉の頃に訪れたら一層美しい景色だろうが、熊との遭遇が恐い。



枯れた沢を一直線に登る。しっとりとした、美しい森もここまで。


所々切れ間はあるものの、低木の茂みをかき分けて進む。



分岐から坊主沼へ向かうと、静寂の森の中に水辺が現れる。



深翠の湖面と木々の淡き緑の対比。秋、紅葉を映す水面、きっと想像以上の美しさだろう。



滑りやすい笹の斜面につけられた、道らしかぬ道。こういう場所の刈り込み作業をされている方々に感謝。



また藪をかき分ける道。周りの山々がガスで見えないのでどの辺なのか分からず、野への放たれ感を強く感じてしまう。



この先に見える山はどの山なのだろうか。(結果的に笠が松だった)



また、密度の濃い灌木を潜り抜ける。



目の前が開けるが、ガスは相変わらずかかったまま。笠ヶ松まで来たようだ。



ガスの流れの間から姿を現したのは須立山。端正な三角の姿を眺めながらしばし休憩。



(続く)