心の山を歩いていこう!

単に山頂を目指すより、山歩きそのものを楽しみたい。
そんな思いを備忘録として綴ります。

夏真っ盛りの白山へ。(二日目その2)

2024-07-30 20:00:00 | 登山
血ノ池と御前峰。



大汝峰へと向かう。



こちらもガラガラの岩が積み重なった山。



手足を使って登り切ると本峰が見えてくる。



この先はなだらかな岩の道。


こちらから見た、剣ヶ峰、御前峰。この時間はガスが掛からず、青空も覗いていて、まさに夏山らしい光景だった。



室堂に向かう途中からの別山。下からガスが上がりつつある。



室堂から下った先の弥陀ヶ原。


ここから本格的な下りが始まる。



藪が迫る登山道を抜ければ、



圧倒的なお花畑が広がる急斜面となる。



花の密度は然程でもないが、どこまでも広がるこの面積は凄い!の一言。



先が見えない、果てなく長い下り道。



左側の尾根。ガスが掛かっていて分からないが、チブリ尾根がいかに楽だったかを実感する。



かなりの急斜面、岩の登山道を下るので、周りの景色よりも、転ばないようにひたすら足元に注意を払う。



少し勾配が緩やかになった頃、巨岩が現れる。この先登山道は岩の胎内くぐりとなる。



勾配が緩やかになる。足の疲れも溜まってきたので少しホッとする。



この先白山禅定道へ、と思っていたが、刈払いがされてなく危険性も考えて、別当出合へと変更する。
しかし、俗に言う「蹴落としの坂」で一層緊張感が増した。



振り返れば、白山は楽勝と考えていたが、最後に落とし穴が待っていた。
改めて登山は慢心は禁物、そして「初心忘れるべからず」と云う事。30年ぶりの白山、良い勉強になった。

     (2025年7月26、27日)

(終わり)

夏真っ盛りの白山へ。(二日目その1)

2024-07-29 20:00:00 | 登山
二日目は展望歩道へ。アルプス展望台に到着する頃、日の出となる。
あいにく雲に阻まれ、ご来光が見えない。



それでも御嶽山と乗鞍岳がなんとなく見える。



ハイマツの登山道を行けば、御前峰の頭が覗き始める。



ズングリとした御前峰が次第に大きくなってくる。


岐阜県側からの大倉尾根との合流点。三十年振りの景色に、ここを歩いた記憶がくっきりと蘇った。



ここから望む別山。



室堂から御前峰へ向かう。岩畳が整備されていて登山道というより遊歩道のよう。



見上げれば、のしかかってくるような圧倒感。山がデカい、デカすぎる。





御前峰山頂からの景色。
大汝峰と剣ヶ峰。



別山方面。




余りに巨大な光景なので、大汝峰が手に届きそうな錯覚に陥る。



ガレ場を降る。お池巡りと言うより火口に向かう、と言う方が正しい。



紺屋ヶ池。夏なのにまだ雪渓が残っている。



先ほどまでいた御前峰の山頂。
こうして見ると御前峰と言うひとつの山ではなく、剣ヶ峰へと続く火口の「ふち」だったことに気付く。


剣ヶ峰。



上り坂。こちらは御前峰、剣ヶ峰からの火口の「ふち」を乗り越えるといった方が正しいか。



翠ヶ池。巨大火口の中の噴出孔だったと思われる。



巨大な岩に刻まれた幾層もの噴火の記録。白山の壮大な歴史が垣間見れる。



(続く)

夏真っ盛りの白山へ。(初日その2)

2024-07-28 20:00:00 | 登山
別山からの稜線も次第に近づいて来た。



このまま草地の中を歩いて行くのかと思いきや、またも低木林に入る。




段々と稜線がガスで霞んで来た。早く行かなくては、と思うが、中々足が進まない。


登りに差し掛かり、薄暗い樹林を行く。陽射しの織りなす模様が森に広がる。



先ほど通り過ぎたチブリ尾根避難小屋の赤い屋根が点になって見える。



敷き詰められた岩畳の登り道。直登に変わってきた。



木々の背が低くなり、左側から視界が開ける。


 
ハイマツの中の道。右手は既にガスの中。


ようやく、登りに終わりがみえた。



しかしながら、稜線は既にガスの中で眺望が得られない。別山からの御前峰が見たかったが致し方ないか。



南竜ヶ馬場へ向かう。草原のトラバースが延びる。



ニッコウキスゲの群落。ちょうど今が花盛り。



ギザギザのアップダウンが見える。



群落とまではいかないが、所々高山植物の花が目を楽しませてくれる。
 

この先の窪地が天池。高層湿原の景色ではないのが残念。



先ほどまでは稜線左側が崩壊していたが、今度は右側の崩壊が激しい。
 

油坂に差し掛かる。疲れた足にこたえる下りが続く。



流れを渡り、登り返せば南竜湿原。そしてここが今日のゴール。



(続く)





夏真っ盛りの白山へ。(初日その1)

2024-07-27 20:00:00 | 登山
加賀白山。
三十年振りの山。朧気ながらも断片的な思い出があり、その思い出をたどりながらもう一度訪れたいと考えていた山。
当時は岐阜県側、大倉尾根からだったが、今回は石川県側、チブリ尾根から挑む。

夏シーズンということもあり混み合う、市ノ瀬から別当出合に向かうバスを横目に、チブリ尾根への登山道に入る。


薄暗い森は鳥、蝉の声が無く、ザックに付けた鈴の音、川の流れの音しか聞かれず、となんとも寂しく感じる。



なだらかながらも少しずつ標高が上がると植生が変わってきた。



欅の大木がぬっと現れる。



薄暗い登山道に微かな朝陽が射し込む。


こことこの先にもう一箇所水の補給できる。夏山で水の心配が無いのはありがたい。



山毛欅の木がチラホラ出て来た。
自分が住んでいるエリアでは山毛欅の木に馴染みが無い分、山毛欅の木に惹かれる。


目に染みる程の柔らかな緑色のドーム。これも森歩きの楽しみのひとつ。



木々の葉の隙間が出て来た。そろそろ稜線歩きとなるのだろうか。


 
左手に開けた眺望は観光新道の稜線と白山釈迦岳だろうか。


木々が藪に変わってきた。なだらかながらも標高を稼いでいるのを実感する。


 
まだ朝の時間なので、上空は澄み切った青空が見える。



前方に白山御前峰、その左に大汝峰が顔を覗かせる。



再び藪の中の登山道。雪国の山なのに、地面が泥濘んでいないのがありがたい。


前方が見えるようになる。別山から御前峰への稜線はまだ隠れている。



雪の重みで撓ったダケカンバ。雪国の山なのに撓る木が少ないのが不思議。


振り返れば彼方の山々はガスが上がってきている。随分高い所まで来た、と感じる。



低木林から草地へと変わる。所々高山植物の花々が咲いていて、これも夏山らしい光景。



(続く)



夏の雲ノ平。黒部五郎岳から北ノ俣岳へ。(その2)

2022-08-03 21:00:00 | 登山
青空へ向かって一直線の登り。



こちらを越えると、山というより丘のようなずんぐりとした山が視界に入ってきた。次こそが北ノ俣岳の山頂らしい。



山頂へ続く岩の転がる道。傾斜はほとんど感じず、足取りも軽い。



北ノ俣岳から見た、黒部五郎岳。そんなに歩いた感はないが、ここからは遥か彼方に思える。



雲ノ平とその彼方の山々。この風景ともこれでお別れ。しっかりと瞼に焼き付けておこう。



ここから北ノ俣岳西斜面を下る。段々と雲が湧き前方を覆い始める。



ハイマツ帯に入る。登りの時の大変さが嘘のように快調に降りていく。



深い溝に付けられた登山道となる。



ガキの田の池塘が見える。


そして木道。この辺りは問題ないが、この先の崩れかかった木道は歩きづらいし、足を取られそうで注意したい。


木々の先に寺地山が見える。その前にまだ下りきり、折り返しの登りがある。


笹の原から森の中へ。足元が笹で濡れてくるのでスパッツは必需品。



そして森の中は泥濘みの道。ある意味、泥濘みは地雷のよう。注意をしていてもズボッとハマッてしまう。


左手の視界が開く。スッキリとした天気なら、笠ヶ岳、御嶽山、乗鞍岳が見えるが今日のところはどうだろうか。



寺地山の山頂までもう少し。



この先は下りのみ。森を抜ければ、何か所の草原を抜けていく。



行きよりも帰りの方が泥濘みが酷く、もうすでに靴は水分を吸い込んでズッシリと重い。



神岡新道分岐から飛越新道へ。標高が下がってきたせいか、木々が太くなってきたようだ。



このダケカンバが見えれば登山口はもうじき。森の中風もなく、標高が下がり更に暑くなり、体力を絞りきった下山だった。



2年前の、水晶岳の山頂から雲ノ平を見下ろした時、次は雲ノ平から水晶岳を見上げたい、その思いがこうして叶えられた。決してアプローチの良い山域ではないからこそ、より一層感慨深い。
おいそれと訪れることはないが、次に訪れる日まで今回の山旅の思い出を大切にしまっておこう、と思う。

      (2022年7月28~30日)

(終わり)