心の山を歩いていこう!

単に山頂を目指すより、山歩きそのものを楽しみたい。
そんな思いを備忘録として綴ります。

海谷西山、そして鋸岳へ。

2018-08-03 21:00:00 | 登山
山頂から鋸岳への道が無い。
一瞬、今回の登山はここまでか、と諦めかけたが、落ち着いて考え直し、一度もと来た道に戻ってみる。
と、そこに鋸岳への道があった。



尾根上に付けられた登山道。先程までのトラバース道と違い、気持ち的にも楽。



下った先から鋸岳方面が見える。
今回はアップダウンが激しいルートばかり。



またも右斜面をトラバースする。



と、その先は崩れ落ちた崖に付けられたロープが現れた。



そしてその先には垂直に付けられた梯子が現れる。怖いとか何とか言っていられず、ともかくよじ登るのみ。



今回で一番の難所を登り切り、ひと息つく間もなく狭い尾根をロープに助けられて登る。



鬼ヶ面方面を振り返る。
見ているだけなら絵になる程の凛々しい山だが、登るとなるとなんて人泣かせな山なのだろう。



山頂方面へは安全確保のためロープが張られている。この先もしっかりと捕まって進む。



そしてついに鋸岳のピークが近づいてくる。



頂上から見た鬼ヶ面方面。
もう今日はこれで目指すピークは無くなった。



山頂からの下りは岩肌に伸びるロープに沿って一直線に降りる。



急な降りを終え、トラバース道に差し掛かる。ホッと呼吸を整えたいところ。



そしてなだらかに下って行く。



雨飾山への分岐まで来てしまえばもうひと安心。



最初の沢で水分補給。そして汗にまみれた顔を洗う。ようやく生き返った心地がする。
振り向けば鋸岳が次第に雲に包まれていく。



雨飾山荘の注車場付近から。
もうすっかり鋸岳、鬼ヶ面山は雲の彼方。



林道を下り、駒ヶ岳を見上げる。
こちらも雲に覆われていた。こうして見ると、威厳と迫力に圧倒される。



こうして(林道歩きも含めて)約8時間15分の登山を終えた。
こんなにも内容の濃い登山はした覚えは無いし、これからも無いだろう。
きっと雨飾山から海谷西山を見る度に今日の事を感慨深く思い返すのだろう。


(終わり)


海谷西山、次に鬼ヶ面山へ。

2018-08-02 21:00:00 | 登山
頂上から草深い中を下って行く。足元が見えづらく注意する。


斜面をトラバース気味に歩いて行く。雪国らしく木の根元が曲がっている。



足元は開け、真下に向かってロープが下がっている。



今度は斜面を左から巻く。
ガスがうっすらと掛かって来た。



木々の背が低くなり、鬼ヶ面方面の小ピークが見える。



またも視界が開けると、足元が切れてロープが真下に伸びている。



足元がスパッと抜けてる展望。見ている余裕なんて無い。



岩面をトラバースする様にロープが付いている。ここにロープが無かったら先に進めない。



再びしっとりとした森を歩く。緊張から開放されてホッとひと息つく。



木々の向こうにピークらしきものが見える。あと幾つ乗り越えて行かねばならないのだろうか。



岩の斜面の登り。滑り安いのかここもロープに助けてもらう。



陽に照らされた木々の緑は美しい。ハードな登山は続くがこの一時を記憶に止めたい。



今度は斜面を右に巻く。なかなか先の展開が読めない。



ここでようやく山頂らしきピークが望める。



ここをもうひと頑張りで登る。



さあ、この先は山頂が待っている。



山頂からの鋸岳。
この先どんな困難が待ち構えているのだろうか。



気持ち良く青空は広がるが、雨飾山には雲がすっぽりと被さっている。



(続く)

海谷西山、まずは駒ヶ岳へ。

2018-08-01 21:00:00 | 登山
昨年の七月、雨飾山西尾根から見た海谷西山。
険しい山容に魅せられ「登りたい!」と思い、それからずっと記憶に刻まれた。
本当なら秋の頃、少し涼しくなってからの方が快適に登れるのは分かっているが、登れる機会があるうちにと行こう思い、暑い最中ながら今回挑戦した。


目ざましの様にヒグラシが一斉に鳴く中登り始める。スタートからアブ達がしつこくまとわりつく。



木々の間から駒ヶ岳が覗く。



藪に近い森。マイナールートなのに道がはっきりしているのは地元の方々のお陰。こうして登らせて頂き感謝。

  

一度ブナの林に差し掛かる。少しホッと出来る。



再び森が深くなり、巨岩が出て来た。左に回り込むようだ。



森を抜けると断崖絶壁の真下に出る。言葉が出ない程の圧巻だ。



ルートは壁の真下に沿っている。ここを直登するなんて事は自分には不可能。



草に覆われているが、道は細く右側にも注意する。



ゴツゴツした道の先に梯子が掛かる。



オーバーハングした岩の下に付けられた登山道。
崩れていてきたら、なんて考えたくない。今は頭上に注意。



岩沿いのルートが終わり、草深い登り道になる。丁寧にロープが付けられている。



「のぞきのテラス」から。ここからの雨飾山には雲が被っている。



再び草深い登り道。すでに明るくはなってきたが、陽射しは差し込まない。



登山道は左に振られ、方向がよく分からない。森を彷徨うかの様。



雨が少ないせいか森の中はジメジメしていない。でも体熱がこもり蒸し暑い。



か細い灌木の森。登りらしい登りは無くなったが自分のいる位置が分からず不安になる。



木々の密度が薄くなり明るく感じられると別ルートと間もなく合流。そろそろ山頂は近いようだ。



駒ヶ岳山頂。
上空は明るいが薄曇り。残念ながら展望は効かない。



(続く)