心の山を歩いていこう!

単に山頂を目指すより、山歩きそのものを楽しみたい。
そんな思いを備忘録として綴ります。

錦秋の秋田駒ヶ岳へ。(その2)

2024-10-06 20:00:00 | 山日記
横岳方面。
山頂に立つと風が冷たく感じる。秋が駆け抜けていくかのよう。



阿弥陀池を見る。
荒涼とした情景に別世界を思わせる。



男女岳。のどかな秋色に染っている。


下から見上げる男岳。登りの時見上げた山容とは違うものの荒々しい稜線。



男女岳の西側は紅葉が真っ盛り。この景色に出会えたことに感謝。



阿弥陀池に沿って男女岳に向かう。先程の紅葉と打って変わって、静寂かつモノトーンの世界。


山頂に向かう登山道。こちら側の斜面では紅葉が広がらないのは何故だろう。



山頂から見た、男岳。そしてその左側に女岳が顔を覗かせる。



阿弥陀池と男女岳。記憶に留めたい光景。



馬場の小路へと降る。かなりの急勾配。


急坂の先に谷底が見えて来た。



下に降りて女岳を見上げる。



駒池のほとり。長閑な秋の一幕といった景色。




馬場の小路を振り返る。これぞムーミン谷の秋。念願の景色に出会えた。

横岳への稜線。
秋色に染まっていて、見ているだけで幸せをかみしめる。



振り返えれば、先程とはまた違う馬場の小路の景色。絵画としか言い表せない素晴らしさ。



横長根に入り、女岳方面を眺める。
なだらかな山肌が秋に染まる。



今回最後の景色。
女岳と男岳に別れを告げる。



ここ何年かの念願だった秋田駒ヶ岳。これ以上ない秋の装いを見せてくれ大満足だった。
次は花盛りの景色が見てみたい。東北は決して近くないが、是非再訪を果たしたい。
       (2024年10月1日)

(終わり)





錦秋の秋田駒ヶ岳へ。(その1)

2024-10-05 20:00:00 | 山日記
秋田駒ヶ岳というと、昔はチングルマの花咲くというイメージだったが、今はその馬場の小路がムーミン谷と云われるようになっている。
そのムーミン谷がどんな景色なのか見てみたい、と思いが詰まった山旅を振り返る。


国見温泉、森山荘横から登る。
急階段から解放されると、なだらかなブナ林の中、汗が引いていく。


外輪山に沿った稜線に出る。だが、木々が茂って展望はない。



右側に女岳と隠れるように男岳が見える。カルデラの中は深い密林。
イメージしていた殺伐とした光景とは全く違っていた。



この先かなり下って行く。小さな沢を渡り返し、笹の登りとなる。



見晴らしのきく場所からの景色。角度が変わり、男岳、女岳の姿も変わる。



この辺りまでは笹が刈ってあり、歩きやすい。



男岳にかかっていた雲が徐々に取れてきた。山頂につく頃は晴れていますように。



左側には田沢湖が見える。



男岳の山容が良く見える。カールのように見えるが、火口だったのだろうか。それとも崩落の跡だろうか。



この付近は笹に覆われた登山道で、スボンそして靴の中までぐっしょりと濡れる。スパッツは必需品だった、と後悔する。



立ちはだかる大岩を避け、右側から回り込むように道が付けられている。



再び稜線に上がり、直登となる。岩壁のゴツゴツ感がよく分かる。



左手は紅葉、右手は笹の緑とハッキリ分かれている。



登山道は崩壊したような岩の道。


急峻さが終わり、草原の中を行く。
草紅葉とまではいかないが、秋らしい色に染っている。



見下ろせば女岳の山容が眼下に見える。


そしてその先に馬場の小路が見える。小さな火山ドームの小岳も見える。



無事に男岳山頂に到着。



(続く)


爽秋の岩手山へ。(その2)

2024-10-04 20:00:00 | 山日記
先程とは違う台地が広がる。分かりづらいが、大元の岩手山のカルデラの内側にいる。



鬼ヶ城のギザギザの稜線が彼方に立ちはだかる。



流れに沿った登山道。
この流れが侵食してこの谷を作ったのだろう。



お花畑に到着。
元々高層湿原だったところが乾燥化して今の状態に、更にもっと昔はカルデラ湖だったかもしれない。



御釜湖から眺める、岩手山本体。
御釜湖は高い木々に覆われてよく見えない。



もう一つの湖、猪苗代湖。こちらは明るく開けた湖。



暗い樹林帯に突入。



周りはコメツガの針葉樹、足元はゴツゴツとした苔むす岩の道。



標高が上がるにつれ、ダケカンバの疎林と藪が広がる。



細い灌木が茂る、ジメジメとした窪みを抜けていく。



ハイマツ帯になると、鬼ヶ城の尖った岩が目に入ってくる。



ようやくたおやかな岩手山本体が見えて来た。



ハイマツの中のなだらかな登り。風の通り抜けが心地よい。



不動平に到着。ここで別の登山道と合流する。


登り切ると、殺伐とした光景が広がる。別世界に到着したかの感覚になる。



鬼ヶ城方面。もっと先には秋田駒ヶ岳、乳頭山が見えるかもと思ったが、あいにく雲に阻まれてしまった。



お鉢巡りの登り。ザラザラの砂を踏みしめるので、意外にしんどい。



岩手山の山頂、というより一番高い場所に到着。湧き上がる雲は秋というよりまだ夏の名残りを感じさせる。



振り返って、七滝コースは大地獄を見て、岩手山が火山として活動しているのを実感でき、鬼ヶ城の稜線とお花畑、ふたつの湖を眺めて、大元の岩手山のスケールを体感した。
単にお鉢巡り、山頂登頂では分からなかっただろうから、ベストな選択だったと満足している。

       (2024年9月30日)

(終わり)

追記:登山から3日後の10月2日より火山警戒レベルが2に引き上げられ、入山禁止となった。入山禁止前に登れた事と当日安全無事に登れた事、運が良かったと感じている。

爽秋の岩手山へ。(その1)

2024-10-03 20:00:00 | 山日記
まだ訪れたことのない東北の山々は憧れでしかない。そのうちのひとつが岩手山。
いくつかある登山道の中で一番面白そうに思えたのが七滝コース。
このコースの魅力を踏まえて振り返ってみたい。


登山口は県民の森のそばにあり、美林が広がる。



なだらかで歩きやすい道を行けば、このコースの名称となっている七滝に到着。



ここから先はやや勾配のある登山道になる。周りの森も山毛欅がメインとなり、密度が増してくる。



苔むした岩の登山道。火山の生い立ちが感じられる。



このコースに珍しい大岩が現れる。もっとゴロゴロとあってもおかしくないのだが。



木々の間が拡がり、岩壁が覗く。



佐保沢を左に見ながら橋を渡る。



泥濘んだ湿地帯の様な所に出る。湯ノ華採取跡だそう。



上部から採取跡を眺める。白濁した硫黄の沈殿物が名残りを留める。

左側上部には切り立った岩壁が頭を覗かせる。



所々泥濘を越えて、藪を抜けていくと、



黒倉山から伸びる稜線と大地獄谷からの流れが視界に入る。



今も噴気を上げる大地獄。ここだけ荒涼とした別世界。



大地獄を右に見ながら、縁を登って行く。足元はザラザラの砂状で滑りやすく雨の日はまず無理だろう。



上がり切ってひと安心と思いきや、またも砂山を積み上げたような背渡りを登る。ここが今回で一番の難所。



登り切れば、黒倉山の凛々しい姿と対峙。



向かう先には、朝日に照らされた台地が、そして紅葉の点がちらほら見受けられる。


 
朝日に光る笹を掻き分けて進む。



(続く)


晩夏の蓼科山と双子池へ。(その2)

2024-08-19 20:00:00 | 山日記
早々と山頂を後にし、蓼科山荘方面へ下る。時々雨粒が正面から降ってくる。



樹林帯に入るも急な下りが続く。雨で岩が濡れているので気が抜けない。



蓼科山荘を過ぎると、先ほどの風がウソのように止んでいた。



北八ツらしい苔と針葉樹の森に懐かしさを覚え、ここが自分のホームグランドだと実感する。



崩壊地に出る。目の先は北横岳が見えるはずだが、ガスに包まれている。



涸れた沢から森へと入る。地面の柔らかさが足の裏で感じられる。



苔の森から笹の森へと変わる。随分と下って来たのを感じる。



天祥寺原に到着。振り返れば蓼科山が見えるが、山頂は流れるガスに包まれている。



ここから双子池へ向かう。
この笹の原と針葉樹の草原は北八ツで一番好きな場所。


大河原峠からの道との合流点から先は日陰の笹の森の登りとなる。



左側は苔の原、右手は笹の原という景色。



青空の下、草原と森の混在する気持ちの良い道。



亀甲池に到着。夏の終わりともあって、水位は低く水の匂いが気になり、早々と立ち退く。



薄暗い笹と苔の森の登り。



まるで削ったかのような緑色の四角の巨岩が目を引く。


下った先に見えて来たのが双子池の雌池。



雌池を眺めながら歩いた先には雄池。双子池はいつの時期に訪れても期待を裏切らない。



帰り道、11時過ぎになってようやく蓼科山のガスが取れて全容が見えて来た。



今回は蓼科山山頂からの景色が見られなかったが、青空の下での山歩きが出来た事が収穫だった。
山頂からの景色は空気の澄んだ秋になってから再挑戦したい。

        (2024年8月17日)

(終わり)